ハヤカワ文庫
犬なら普通のこと

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  • サイズ 文庫判/ページ数 399p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784150310547
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

暑熱の沖縄。ドブを這い回る犬のような人生。もう沢山だ―ヤクザのヨシミは、組で現金約2億円の大取引があると知り、強奪計画を練る。金を奪ってこの島を出てやるのだ。だが襲撃の夜、ヨシミの放った弾は思いがけない人物の胸を貫く。それは、そこにいるはずのない組長だった。犯人探しと後釜争いに組は騒然とし、警察や米軍までが入り乱れる。次々と起こる不測の事態をヨシミは乗り切れるのか?血と暴力の犯罪寓話。

著者等紹介

矢作俊彦[ヤハギトシヒコ]
1950年横浜生まれ。72年ミステリマガジン掲載の短篇「抱きしめたい」で小説家デビュー。以後、『マイク・ハマーへ伝言』などで注目を集め、テレビ、ラジオ、映画、漫画など多方面で活躍。83年、司城志朗との共著『暗闇にノーサイド』で角川小説賞を受賞。98年『あ・じゃ・ぱん!』でBunkamuraドゥマゴ文学賞を受賞。2004年『ららら科學の子』で三島由紀夫賞、『THE WRONG GOODBYEロング・グッドバイ』で日本冒険小説協会大賞に輝く

司城志朗[ツカサキシロウ]
1950年愛知県生まれ。名古屋大学文学部卒業。放送作家などを経て小説家になる。83年、矢作俊彦との共著『暗闇にノーサイド』で角川小説賞を受賞。94年『ひとつぶの砂で砂漠を語れ』で開高健賞奨励賞、98年『ゲノム・ハザード』でサントリーミステリー大賞読者賞に輝く。近年は『相棒―劇場版―』など話題映画のノベライズも手掛け、矢作俊彦との合作も積極的に行なっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

スズツキ

4
作品自体も中々良かったが、最も良かったのはあとがき。ウェストレイクに直接「悪党パーカー」の賛辞を送ったら、変人扱いされたとか。それで論争になったあげく「本当に偉大な小説だ」と言ったら、ピンク色の雨蛙でも見るような目で見つめてきて不機嫌そうに黙り込んだ、とある。実に私好みのエピソードだ。2014/12/08

ネムル

3
大好きな『殺しの分け前』と『ウィークエンド』が挙げられているという喜びはさておき、一番の連想は単純ながらやはり『ソナチネ』。沖縄やくざつながりということだけでなく、緊張と緩和の感覚が。そして、そのバランス具合がいずれも大好き。2012/11/02

ケロたん

2
組の金を強奪する話。沖縄では簡単に拳銃が手に入るのでしょうか。淡々と進んでgood 。2019/11/14

ヨコケイ

2
沖縄、那覇。半端者の中年ヤクザが舎弟を共犯に組の金を奪取せんと図る。しかし、あにはからんや(というか予想どおり)計画は上手くいかずのっぴきならなくなる。一方、舎弟は謎の女に殺しを依頼される。騙し合いや裏切りで事態は錯綜。スタークは数える程しか知らないので比較は難しいのだが、本家のプロ対プロの戦い的なニュアンスよりも、湿度と閉塞感高めの舞台設定にファムファタルが加わり、韓国映画とか北野作品みたいなアジアンなノワールの香り。背景に占領地沖縄の異常な日常が。ハテ軍隊マフィア、"Catch-22"に出てきたかな?2019/03/23

はげ太郎

2
ねっとりした空気を感じながら最後までドキドキして読了。 先日アウトレイジ最終章を観たばかりだったため、その余韻もあり興奮しまくり、ほとんど悪人なのもいい。視点のチェンジがかなり効果的手法で本当に映画のようだった。期待が薄かった分、この満足度は半端ない。 2019/02/14

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