内容説明
理想社会のシティ・システムは完璧なもので、市民にとってそこは真の楽園であるはずだった。しかし少年イヴは、レダとアウラとの出会いにより、確実に新たな地平へと導かれてゆく。自身にふりかかる嫉妬、憎悪、そして愛を体験してゆくうちに、イヴはシティ・システムそのものが抱える問題に直面するのだった。レダ、アウラ、イヴをとりまく状況は、さまざまな人びとを巻き込んで少しずつその歪みを露呈し始めるのだった。
著者等紹介
栗本薫[クリモトカオル]
別名に中島梓。東京生まれ。早稲田大学文学部卒。77年中島梓名義の「文学の輪郭」で群像新人賞評論部門を受賞。78年『ぼくらの時代』で江戸川乱歩賞受賞。以後、作家・栗本薫、評論家・中島梓を使い分けて多彩な文筆活動を展開する。小説作品は、ミステリ、SF、時代小説、耽美小説と多岐にわたる。ライフワークともいうべき一大長篇ロマン「グイン・サーガ」は、2005年に100巻を達成したが、2009年著者病没により130巻が最終巻となった(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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