内容説明
環境汚染で人類が地球から退去して数百年。各植民惑星で増加し地球系連合を組織した人類は、もはや全員の地球回帰が不可能になっていた。だが、独自に回帰し回復途上の自然を再開発する人々が増え、問題化している。連合の地球保護委員会に環境調査を任された賢女コーリン、彼女に同行しつつも密かに別命を受ける青年シウ、そして彼らの命を狙う少女ニナ―この星を愛するが故の様々な想いが、未曾有の危機を招来する。
著者等紹介
小林めぐみ[コバヤシメグミ]
埼玉県生まれ。埼玉大学理学部物理学科卒業。在学中に富士見書房ファンタジア長編小説大賞にて準入選、1990年『ねこたま』でデビュー。2003年『宇宙生命図鑑』にてセンス・オブ・ジェンダー賞大賞受賞。SF・ファンタジー・ミステリとオーバージャンルで活躍中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ちょん
23
壮大な物語を読みました✨人間は地球にいて良かったのか、いない方がいいのか。でも人間が産まれたのも今があるのも地球の流れの1つなんだもんなぁ🌍よく地球の誕生から今までを1年に例える話がありますが·····あの話を聞くと少し寂しくなってしまう。2022/05/12
ヤギ郎
13
SFネタを盛り込んだ、人間ストーリー。天才のクローンとして誕生した主人公は、兄弟(みんな天才のクローン。)の中で一番の落ちこぼれ。調査委員のお目付け役として地球へ行くことになった。地球では、戦うために生きている少女と出会い、最後は地球を救うため働く。もう一捻りあるとおもしろくなったかもしれない。ライトSF小説。2020/03/26
まつじん
11
SFの衣を被った自分探しの旅、アイデンティティを探して探して、自分自身のおろかさに気づく。てな感じでしょうか。2011/05/20
GaGa
11
正直期待外れ。続編の構想でもあるのかいちいち解明、解決されていない部分が多い。それと地表を焼き尽くす方法論はSFとしてはちと幼稚ではないか?さらに火山が生きていればあちこちで巨大な爆発を誘発し、後に地上は氷河期を迎えてしまうのではないか?2010/08/11
不在証明
6
主人公は千人いる兄弟(皆天才)のうちで、たった一人落ちこぼれ。初めからそうプログラムされていて、それでも必死で足搔いていた。確かに温室育ちの坊ちゃんと思わしきところも無いではないが、そんな罵倒されるような性格でもないと思う。それなのに、両親を殺され、銃を持つことを余儀なくされた少女(ツレ)の生い立ちを基準に、お前の悩みなどチンケなものだという扱われ方をする。納得しちゃう主人公もまた。千人の中で一人出来損ないというのもかなり凄絶な人生送っていると思うんだけど。そもそもが、他人と不幸を比べる必要などないのに。2016/01/14