内容説明
東京杉並区で起きた連続誘拐殺人事件は、死体に残されるトランプの絵柄から“ジョーカー連続殺人事件”と呼ばれた。田宮亮太は、自供により被告として法廷に引き出されるものの、一転して無罪を主張し、逆転の秘策を練る。一方では新たな誘拐事件が発生し、息子を取り戻すために、一人の母親が孤軍奮闘をしていた。姿を見せない真犯人はどこに?そして、事件の真相は?驚くべき結末が待つ新趣向の誘拐&法廷ミステリ。
著者等紹介
折原一[オリハライチ]
1951年、埼玉県生まれ。早稲田大学卒。編集者を経て、1988年『五つの棺』でミステリ作家としてデビュー。その後、叙述トリックの第一人者として『倒錯の死角』『倒錯のロンド』『異人たちの館』などの話題作を発表し、“折原ワールド”ともいうべき独自のミステリ世界を築き上げた。1995年には、『沈黙の教室』で日本推理作家協会賞を受賞した。本格推理からサスペンス、ホラーまで、幅広い活躍をつづけ、近年は実際の犯罪事件を題材に叙述トリックを用いる作風へと発展している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ダイ@2019.11.2~一時休止
76
冤罪と誘拐の2本立てって感じ。驚いたのは驚いたけど最後がチョット・・・。2014/01/10
bibi
47
読んだのは、単行本。「ジョーカー事件」の被告Aと、息子を誘拐された浅野初子の2つの流れがどう絡むのかな。折原一さんの作品、何かあるぞと思いながらよんでいたけど、全く考えてない展開でした。2020/11/18
とよキチ
40
初の折原作品。ストーリーの展開の仕方が良いので、最後までドキドキして読めました。でも、落ちが…勿体ない気がする。他の作品に期待してみよう。2012/10/27
KAZOO
33
折原さんの作品にしては時間的なトリックはあまりなく、叙述トリックの分類に入るのでしょうか。やはり最後まで読ませてくれます。読者の方によっては、評価が分かれるようですが、私は素直に感心しました。またこのカバーも折原さんが収集している絵の作者でイメージに合う感じがします。私はこの絵も大好きです。2014/10/09
かよぴー
27
折原さん2冊目。ジョーカー殺人事件の犯人として逮捕された男は無罪を主張、そして息子を誘拐された母はジョーカーと名乗る犯人から身代金を要求される。この話が交互に進む。真犯人は何処に?叙述トリックと思い読み進めるが、謎のまま終盤へ。かなり惹きつけられました。真相が分かっても、まだ呆然としてます。この作家さんまだ追いかけます。2016/12/21