内容説明
日本人だけが地球に居残り、膨大な化学物質や産業廃棄物の処理に従事する近未来。エリートへの道は唯一、「大東京学園」の卒業総代になることであった。しかし、苛酷な入学試験レースをくぐりぬけたアキラとシゲルを待ち受けていたのは、前世紀サブカルチャーの歪んだ遺物と、閉ざされた未来への絶望が支配するキャンパスだった。やがて最下級の「新宿」クラスと接触したアキラは、学園の驚くべき秘密を目にするが…。
著者等紹介
恩田陸[オンダリク]
1964年宮城県生まれ。早稲田大学卒。1992年、第3回日本ファンタジーノベル大賞最終候補作『六番目の小夜子』でデビュー。2005年、『夜のピクニック』で第2回本屋大賞、第26回吉川英治文学新人賞受賞。2006年、『ユージニア』で第59回日本推理作家協会賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
相田うえお
91
★★★☆☆21072【ロミオとロミオは永遠に〈上〉 (恩田 陸さん)】初めは全国高等学校クイズ選手権(クイズ甲子園)とハリーポッターを混ぜて合わせて、隠し味にSFスパイスを効かせたスパゲティのイメージが浮かんだんです。(ちょっと何言ってるか分からない...) さらには〜ダースベイダー、ごー!しゅごー!ごー!しゅごー!って息してる感じ(汚染された近未来日本が舞台。地面からは有毒ガスがプクプク)裏話〜東京ディズミーランド、客がタバコを捨てたら瞬時に清掃!なぜなら火気厳禁!地下には秘密の化学工場があったとか。2021/07/29
拓郎
51
内容は期待していたものとちょっと違いました。何とか上巻読み切りました。引き続き下巻へ行きます。2015/09/17
NADIA
44
「ニューヨークに行きたいかー!?罰ゲームは怖くないかー!!?」 あの名物番組のあの名物アナの声が頭の中にこだました。恩田さんの中ではユーモア小説に分類されるのかな? 筋は全然ギャグじゃなく、近未来ファンタジーだけど。昭和テイストがふんだんで昭和を経験した人には楽しめるはず。ああ、「アメリカ横断ウルトラクイズ」面白かったなあ。2016/10/14
kei@名古屋
42
完全に裏切られた。前情報なしで読めば良かった。恩田節の少し引いた?冷めた?登場人物達が世紀末になんやかんやと思ったら、、、寄宿舎モノであり、学園モノであり、やっぱりハヤカワのSFモノであり。もりみーとか好きな人も読めるんじゃないかな?と思える上巻2018/07/30
アマニョッキ
41
読書会でおすすめしていただいた本。苦手克服恩田陸、ということで内心不安もありつつ読みはじめましたが、面白い!ボーイミーツボーイ&近未来バトル・ロワイアル&70~80年代サブカルチャー、本当にいろんな角度から楽しませてくれます。そして各章に映画のタイトルがつけられているのですが、このセレクトがまた良い。ダヴィアーニ兄弟、レフ・トルストイ、テオ・アンゲロプロス、ゴダール、などなど、、、恩田先生とは映画の趣味合いそうです。引き続き下巻へ。2017/04/29