ハヤカワ文庫<br> 向う端にすわった男

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ハヤカワ文庫
向う端にすわった男

  • 東 直己【著】
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  • サイズ 文庫判/ページ数 303p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784150305642
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

ある夜「俺」のところに、結婚詐欺にまつわる依頼が舞い込んだ。詐欺を仕組んだのは、元一流商社マンの伊野田という男だという。さっそく「俺」は、札幌にメディア革命を起こそうと息巻くこの男の企画会社にもぐり込んだのだが…夢見る男の不気味な犯罪を描く中篇「調子のいい奴」ほか、バーにすわった謎の男をめぐる表題作など、5篇を収録。札幌ススキノを舞台にした新感覚ハードボイルド。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

サンダーバード@読メ野鳥の会・怪鳥

81
ススキノ探偵シリーズ・第三弾、今度は中短編集。ハードボイルドというよりは半熟卵くらいの緩さがいい感じのこのシリーズ。長編よりもこのくらいの方が味わいがあるかもしれない。ススキノのバー「ケラー・オオハタ」で飲み、怪しげな事件に手を出すオレ。北海道大学文学部中退、ススキノでその日暮らしの一方、いくつもの職業を経て現在に至る著者の姿はそのまま本書の「オレ」のモデルなのかもしれない。映画化されたので脳内再生は大泉洋と松田龍平でした。映画化第三弾ってどうなった?やるって言ってたのに。★★★+2016/05/14

セウテス

69
ススキノ探偵シリーズ短編集第1弾。俺の日常が垣間見れる、タイトル作品を含む5話。今回のゲストは、「いるよなぁ、こんなやつ」という感じを受ける人達ばかり。何故そう感じるのか解らないのだが、きっと今までの人生で重なる出来事が多く描かれているのかも知れない。特にタイトル作品はメイン作品の筈なのに、ハードボイルドに手助けを買って出た結末は、何とも云えないほろ苦さが残る。主人公の活躍の場面に、こんな結末の物語を持ってくる作者に、巧いよ君と叫びたい。決して言葉では書かれていないのだが、響いてくるのは哀愁という想いだ。2017/06/12

七色一味

55
読破。【ススキノ探偵シリーズ】(私的には北の探偵シリーズなんだけど、どうでもいいか…)初の短篇集。読みやすいし、面白かったんだけど、短篇集だとは思わず、向こう端にすわった男の言動不一致に、この先どうなるんだ、まさかこんなところで終わるなんて、という感じでした。終わって、次のページを開いたら別の作品に…。あれ? 短篇集? アホですか、私…。何はともあれ、このシリーズは和製ハードボイルド作品としては大好きです。2012/12/24

再び読書

51
前作同様ストーリーの展開についていけなかった。リズムが合わない感がある。これが今回のように短編だと顕著に感じる。エッセイは面白かったのだが、短編では辛かったのが本音。次の長編で継続すべきか決めたい。ただ結唯一酒の記述には前作を越えるこだわりを感じた。ジン・ビターズとピンク・ジンのくだりが面白かった2012/12/16

Carlos

44
東さん初読み。時代は感じるけどサラッと読める。2021/09/05

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