内容説明
昔、世界にはふたつの国だけがあった。東の国はヴァーラタ国、西の国はアトランティス王国といった。ある夜、異様に赤く染った夜空に光の輻が回り、この異変を契機にふたつの国は争いの渦に…アトランティス王国滅亡の陰に隠されたヴァーラタ国の悲劇的終末をえがく「アヨドーヤ物語」、心ない地球人の干渉が引き起こした異星の悲劇「惑星アルマナ」。華麗な文体と繊細なイラストで綴られたSF叙事詩。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
マリリン
11
下巻がある事を迂闊にも忘れていたため、長編作品の間に読んだ。萩尾望都さんのイラストにより、作品がより幻想的な雰囲気に…。 2017/10/22
スターライト
7
全部で12の断章で構成されているが、最初の「惑星アルマナ」以外は中央アジア付近にあったと思しいヴァーラタ国とアトランティスを巡る物語となっている。抒情的でありながらも、しっかりとSF的要素も盛り込まれていて、光瀬しか書けないストーリーといえる。萩尾望都のイラストも雰囲気をよく伝えていて、絶妙のコンビネーションとなっている。2013/05/18
亮人
5
下巻は中編が中心。インダス文明のヴァーラタ国と地中海文明のアトランティス王国が二大国家の古代文明時代。この二国が巨大な存在によって滅ぶ様子が美しくも儚く描写される。イラストも相まって幻想的なんだけど、しっかりとSFのバックボーンはあり、読み応えがある。併録の短編も、滅びの美学を体現したようなSFで、これぞ光瀬龍の無常観。2019/06/30
にゃおん
3
光瀬龍の世界観と萩尾望都の画が一体となって、哀切に満ちた、しかし心地よくもある異空間へ導いてくれる。2013/11/12
白い駄洒落王
3
アトランティスの話を今更読んでもなぁ……。2013/10/03
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