内容説明
いつの時代、どこの国とも知れぬ場所をさまよい旅をする自動人形のパルメラン。かつては、子供の歓声、メリーゴーラウンドの音楽、そんなさまざまな音に満ちあふれた遊園地の片隅でひっそりと将棋をさしていた。自動人形の中には小さな男がいて、将棋の勝負は負け知らず。だが、中の男が眠りこみ、遊園地が閉園になる前の日にパルメランはひとり外の世界へ足を踏み出した…。自動人形の幻想的な旅物語ほか、一篇を収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ホレイシア
2
ファンタジーの先駆者、尊敬しております、井辻さん。翻訳された作品のあとがきでたくさんの物語を知ることができました。2008/01/01
きのきの
0
パルメランの話よりロフローニュの話の方が入り易かったのは、そのままイメージしやすかったため。時間と場所を主人公が超えていくのがファンタジー。そんな主人公にお構いなく、世界が動いていくのもファンタジー。だって、主人公は時間と場所にとらわれずに自分の世界にいるだけだから。時に、主人公が周りに置いてかれ気味になるのもファンタジーなのね、とパルメランの運命から感じる。2013/10/28
とうい
0
ゆらゆらと揺られる、どこか心地の良い旅物語。あとがきにて、パルメランは少し苦く、ロフローニョはメルヘンっぽく、と書かれているのを読み、「まさにそんな感じだ」と井辻さんの狙い通りを感じ取れていたのかなー、と思い嬉しくなりました。2011/01/12
シダ
0
この作品は好きすぎて困る。星と火山に憧れる自動人形のように、ただ焦がれる。
ケルトリ
0
さっぱり分からん…2018/10/20