ハヤカワ文庫<br> 鍵盤帝国の劇襲

ハヤカワ文庫
鍵盤帝国の劇襲

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  • サイズ 文庫判/ページ数 294p/高さ 16X11cm
  • 商品コード 9784150303433
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

天才鍵盤奏者モルト博士は、友人アール・デコ氏の発明した次元移行機で、オルガンの音色が政治を左右する鍵盤帝国に紛れこんでしまう…時の権力者ドップラー総帥を向こうにまわしてのモルト博士の活躍を描いた「鍵盤帝国の劇襲」、音楽業界内に渦巻く怨念なのか?正体不明・神出鬼没の男に翻弄される人々の姿を描いた書き下ろし短篇「わらし’90」など、ミュージシャンである著者ならではの感性が光る七短篇を収録。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

MICK KICHI

37
鍵盤上のセンス・オブ・ワンダーの貴公子、難波弘之氏の短編集2冊目。 本職のトップミュージシャンの立場からしか書けないシチューション・ホラー「わらし’90」 当時出版界の革命児と言われ、メディアミックスを展開して角川商法と言われた角川春樹をモデルに侵略SFに展開する「オフ」 シンセサイザー弾きのモルト博士もの「鍵盤帝国の劇襲」等。唯一無二の世界観が難波氏ならではの作品集です。 2018/07/08

新地学@児童書病発動中

3
プログレ・ミュージシャン・難波 弘之氏の短編集。SF。予想以上に面白かった。やはり作者は本質的にはミュージシャンで、小説の中でも音楽のことを描く時が一番生き生きしている。音楽業界の座敷わらしを描いた「わらし’90」と嫁と姑の確執を描く不気味な「ママ、おうちがもえているよ」が好み。2010/04/05

フジマサ

1
先に「飛行船の上のシンセサイザー弾き」を読んでおくべきでした・・・。何も考えず、手に取った順に読んだら逆でした。SFと言うよりはショービジネスや音楽関連のショートショート。難波さんの実体験もかなり散りばめられているか?映画「ET」をイメージする「オフ」は面白かった。2017/01/20

funa1g

1
小品である「奥の手」で、当時はなかったフェス興業について言及されているところなど、細部の目付が面白かった2015/12/26

unknown

1
難波弘之氏の短編集2作目。オルガンを軸とした独裁国家にモルト博士が迷い込んでひと騒動巻き起こす表題作や、音楽業界を渡り歩く神出鬼没の奇妙な人物を描いた「わらし'90」といった、自身のミュージシャンの経験を生かした作品はもちろん、作られた無法地帯を舞台にした「クロコダイル・ロック」、映画『E.T.』 を取り巻いた状況を皮肉ったものと思われる「オフ」、妻/夫/姑の関係の破局をSF的に料理した「ママ、おうちがもえているよ」といったアイロニーの効いた作品もあり、前作とはまた違ったバラエティ溢れる内容。面白かった。2011/01/06

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