内容説明
21世紀の探偵なんてのは、つまんねえ職業だ。足を使うわけでも、拳銃を撃つわけでも、美人の未亡人と恋をするわけでもない。コンピュータ技術の腕の優劣が探偵としての腕の優劣をほとんど決定してしまうのだから。ある日、そんなおれのことろへやってきた依頼人は、かわいいけれど、こまっしゃくれた10歳の女の子!彼女の姉を探し出すために、コンピュータを駆使して情報を集めていったのだが、やがて情報庁の陰謀に巻き込まれて…。奇妙でおかしな近未来社会を背景にして、軽妙なタッチで描かれたユーモア・ポップ・ハードボイルド小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
生存戦略
2
谷川流先生がその昔書評サイトで激賞されていたこともあり読んでみました。プログラミングが自律進化を始めて作成者の手に負えなくなる、っていうお話ではソウヤーの『ターミナル・エクスペリメント』(1995年)が有名ですけど、その六年も前に本作が書かれているんですよね。意外でもあり驚きでもあり、その先駆性は著者に対してのリスペクトにもつながります。1989年当時のお気楽な空気感に懐かしさも感じながら読みました。随分変わってしまいましたね、いろいろと。2014/06/15
ziglar
1
昔、未来というものが気楽なものだと信じられていたのだという、ひとつの記録として読める。2010/06/27
1977年から
0
1991年