ハヤカワ文庫<br> チョコレート・パフェ浄土

ハヤカワ文庫
チョコレート・パフェ浄土

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  • サイズ 文庫判/ページ数 253p/高さ 16X11cm
  • 商品コード 9784150302825
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

ある日、ふと、口にした子供の残りもののチョコレート・パフェ。その味は、中年男の心を捉え、恥かしさをかえりみさせず、喫茶店へと走らせる。だが、そのチョコレート・パフェのために、男はとんでもない運命に…チョコレート・パフェの味にとりつかれた男の悲喜劇「チョコレート・パフェ浄土」。最終戦争の後の瓦礫を寄せ集めた町の中で屹然と聳え立つピラミッド状の“究極企業体”はまさしく人々の生活を支配する、唯一の就職先である。この究極企業体の超・熾烈な就職試験に二人の若者が挑んだ「挑戦!究極企業体」など全10篇を収録。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

こら

46
読み友さんと行った古本市でのGET本!久しぶりの「SF!」という事で、早速読了。バラエティに富んだ10篇収録です。ブラックでドタバタな「挑戦!究極企業体」や「魔窟萬寿荘」もニヤリとするけど、「“希望基地”にてー」と「夢の神々結社」のほろ苦さが残る読後感がなんとも切ない・・・そういう意味で、ベストは「“ヒト”はかつて尼那を......」かな。やっぱりカジシンは良きかな!そして、ハヤカワのカジシンと言えばカバー・挿絵の横山えいじもまた良きかな!2024/05/02

nbhd

21
奇抜なタイトルのパフェSF小説。初出は、SFマガジン87年2月号。地元図書館で、検索ワード「パフェ」でヒットした。作者は映画「黄泉がえり」の原作小説でも知られている。星新一的なショートSFだったので、内容はさておくことにして、特筆すべきは80年代におけるパフェの表象だ。主人公の38歳男性にとってパフェとは「大人の男が食べるものではなく、女性や子どもが好んで食べるもの」であり、パフェの魅惑と食すことの恥じらいが男性のなかで交差するさまが描かれている。はて「男は甘いものを好むべきでない」っていう風習の起源って2021/12/12

kochi

13
金星を訪れた私が観光客に交じりやってきた“希望基地”。金星植民の最前線でのマクグレン少佐他5人の奮闘の痕も、使命の人マクグレンの英雄譚も、私の心に虚しく響くだけだった。なぜなら・・「“希望基地”にて-」。人生の一日をサクッと切り取って描き、ある種の哀感がただよう「“希望基地”にて-」は、短編としての完成度も高いし、一般誌掲載の「吉田屋前のバス停にて」もSFというジャンルにとどまらない著者の才能が現れているのでは。『黄泉がえり』やエマノンシリーズの梶尾真治の初期短編集で30年前の著者“近影”も衝撃的(^^;2019/05/18

hirayama46

7
本書の前に出版された短編集『宇宙船〈仰天〉号の冒険』と同じく挿絵は横山えいじ。こちらもバラエティのあるSF短編集ということで雰囲気としては地続きな感じ。安定しております。お気に入りはセンチメンタルな「夢の神々結社」「"ヒト"はかつて尼那を……」の二編かな。B級感となんとも言えないクールなオチが印象的な「魔窟萬寿荘」も良かったです。2018/07/29

Hachi_bee

3
@kajioshinji3223 さんの若かりし頃の短編集。SFマガジンが元気だったなぁ。著者の写真も若いし、お話にキノコが出てこないし。 夢の神々結社、吉田屋、尼那にしんみりとしました。2017/05/15

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