内容説明
外惑星動乱から20年。降伏後、解体されたSPA、外惑星連合軍は地下軍事組織を編成し、いまだ地球への抵抗を続けていた。いま、彼らは天王星系エリヌスにSPAを公認する新政権樹立を策動していた。そして、クーデター援助の降下部隊をエリヌスに送り込んだ。一方、危機を察知したエリヌス公安部では、ロペス部長の指揮で必死の防衛態勢が整えられる。また、航空宇宙軍のフリゲート艦アクエリアスは突然休暇を返上し、警務隊大佐を乗せてひそかに出港していった。辺境の宇宙都市に、幾多の想いを呑みこんで展開する、息づまる攻防の行方は!?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
roxy001960
3
面白い。登場人物のキャラクターやストーリー展開はもちろん、道具仕立ての細かな説明までよく考えられたいかにもハードSFというところがとても好きです。2017/06/26
DWAT
1
航空宇宙軍シリーズで一番最初に読んだ本。そのあまりにもリアルな宇宙戦の世界観に圧倒された、ので、シリーズ全体においてもこの話のビジョンが一番印象に残っている。今現在、いろいろな後進のSF作家にこのような世界観が引き継がれているとは思うのだが、谷甲州のもつ非常にリアリティを感じる骨太さはまだ継がれていないように思う。(SFオールタイムベストを選んでいてて登録してないのに気がついた)
チャゲシン
0
外惑星動乱終結後も外惑星連合軍は地下に潜りやがて天王星系エリヌスの分離独立を企てるが、、これまで何分後に爆雷を分離して何分後に爆発して何分後に爆散円に突っ込んでと悠長な戦闘が多かったが、本書はマイクロセコンド単位の最早人間の手を離れた戦闘が行われる。それでも最後のギリギリの判断を下すのは人間。この手に汗にぎる緊迫感は航空宇宙軍シリーズでも随一かも知れません。そんでもって航空宇宙軍が何故外宇宙を目指すか明らかになるのですな2017/10/16
みずけろ
0
面白い。ちょっと説明部分ははしょっちゃったけど。ぽんぽんといいところで主要人物が死に、ああ~と思って読み進めていたら、また死ぬという…まあ戦争だから仕方ないけど。ロペス部長とマルコーニを応援していたんだけどなあー。あと安井一曹のシーンは癒しになりました。2015/09/18
のぶ@酔いどれ
0
こんなネタ振りで終わるのか。しかしこの著者、キャラクター達を惜しまず妥当な状況で殺していくタイプなのね。2015/03/14