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本屋のカガヤの本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
keroppi
72
「ゴジラ&東宝特撮32 日本沈没」を読んだら、小松左京の本を読みたくなってきた。そこでハヤカワ文庫の復刊フェアの時に買っていた本書を読んだ。小松左京の本では一番好きで、読むのも何回目かになる。それでもちゃんと理解できているかどうかは怪しいのだが、この時と空間を超越した壮大なるイマジネーションに惹かれてしまうのだ。しかも、プロローグとエピローグが繋がり、まるで「ドグラ・マグラ」のように夢でしかなかったかのような感覚に酔いしれてしまう。きっと、この後も何度か読むことになるだろう。2024/09/25
ふりや
20
日本のある古墳で発見された謎めいた砂時計。その謎を解明しようとする研究者や関係者たちの話から始まる、壮大なスケールの宇宙未来史。そして、人類の運命と宇宙の歴史に翻弄される一人の人間の物語。難解で哲学的な描写もありますが、多次元の宇宙やパラレルワールド、過去や未来などSFが好きな人ならワクワクできるアイデアがこれでもかと詰め込まれた、素晴らしい傑作です。ハヤカワ文庫JAの復刊企画で購入しました。本作の小松左京さんをはじめ、日本の古典SFはあまり読んだことがなかったので、こういった企画はとてもありがたいです。2021/10/31
シタン
9
高校時代の課題で猛スピードで読んだ思い出の作品。懐かしいと思いつつ、本作品のスケールに比べたら誤差だった。白亜紀から未来へ。2023/07/23
m.miyazaki
3
初めて読んだ小松左京の長編。冒頭から印象的であり、読み終わってみれば壮大な夢物語で、結末がとても素晴らしい。これぞ、SF。ここまでセンス・オブ・ワンダーを感じさせる小説にはなかなか出会えない。歴史を変えては何故いけないのか。歴史のフィードバックという考え方は今まで考えたことがなかったので、読んだ後は自分の世界観が広がる感じ。復刊フェアでなければ読んでいなかったかもしれないが、読めてとても良かった小説だった。2021/11/14
小説大好き
3
高1の私をSF小説にドハマりさせた思い出深い一冊です。この度ハヤカワで復刊されたということで(既にハルキ文庫版が二冊自宅にあるにも関わらず)購入し読み直しました。SFマガジン長編連載の第一弾であり、今だったらスマホ使うよね、みたいな部分は流石にあるものの、時空間を自在に飛び回るスケールとダイナミックな物語構成はこれぞSFの醍醐味だと思います。弁証法的に外側へと拡張していく物語を現代のフェーズに綺麗に着地させる作者の技量は見事だと思うと同時に、もう一段階巨大な構想を示す機会を逸しているようにも感じます。2021/11/03
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