ハヤカワ文庫<br> 双生児〈上〉

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ハヤカワ文庫
双生児〈上〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 368p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784150205782
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

出版社内容情報

第二次世界大戦下、時代に翻弄された二人の男の人生を、虚実入り乱れた語りで描く大作

内容説明

1999年英国、著名な歴史ノンフィクション作家スチュワート・グラットンのもとに、J・L・ソウヤーなる人物の回顧録原稿が持ちこまれる。第二次大戦中に活躍した英国空軍爆撃機の操縦士でありながら、同時に良心的兵役拒否者だったJ・L・ソウヤーとはいったいどんな人物なのか…。稀代の物語の魔術師が、持てる技巧のすべてを駆使し書き上げた、“最も完成された小説”。アーサー・C・クラーク賞、英国SF協会賞受賞作。

著者等紹介

プリースト,クリストファー[プリースト,クリストファー] [Priest,Christopher]
1943年イングランド生まれ。1966年に短篇“The Run”を発表してデビュー。1974年に『逆転世界』で英国SF協会賞を受賞。1995年に刊行した『奇術師』(ハヤカワ文庫FT)は世界幻想文学大賞を受賞。2002年に発表された『双生児』は英国SF協会賞とクラーク賞を受賞、ベストSF2007海外篇第1位に輝いた。2011年刊行の連作集『夢幻諸島から』(早川書房)は英国SF協会賞、ジョン・W・キャンベル記念賞を受賞、ベストSF2013海外篇第1位を獲得している

古沢嘉通[フルサワヨシミチ]
1958年生、1982年大阪外国語大学デンマーク語科卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Tetchy

67
SF作家のプリーストが今回取り上げたテーマは第2次大戦時代を扱った改変歴史物語。J・L・ソウヤーと云う名の双子の奇妙な人生譚。本作は様々な人物による手記や著作、記事の抜粋によって構成されている。これが全て“信頼できる語り手”であるか否かは不明であり、それらによって物語が進んでいることに留意されたい。従って前に書かれた内容が新たな事実によって否定されては内包され、入れ子構造のようで物語のアイデンティティが揺らいでいく。これらは夢か現か妄想か?この足元が揺らぐ感覚はまさにプリースト作品ならではのものだ。2016/05/12

けいちゃっぷ

18
プリーストということで眉に唾をつけながら読む。 ベルリンオリンピックで銅メダルを獲得した一卵性双生児のソウヤー兄弟だが、兄は空軍の飛行士に弟は良心的兵役拒否者になる。 ロンドン市民を鼓舞するチャーチル、和平工作のために英国に来たルドルフ・ヘス。 しかし、なにが本当か、なにがフェイクか混沌のまま下巻へ。 359ページ 2017/08/06

わたなべよしお

18
 文庫化を機に購入。「上」だけでは、読者をいったいどこへ運んでいこうとしているのか全く分からない。ただ、何かよく分からないことが起きていることだけは感じとれる。だから読むのをやめられない。プリーストって、やはり筆力あると思うなぁ。さて、「下」でめくるめく快感が訪れるのか、それとも期待外れに終わるのか?2015/09/11

もち

14
「いつなんどき死ぬかもしれぬと思い、瞬間だけに生きていた」◆作家の元に手記が届けられた。語り手は、戦時中の空軍パイロットでありながら、兵役拒否者でもあった男。ボートと恋と爆撃機に捧げた人生は、捻れた歴史を辿った世界に根差すものだった――■注意深い読書が要求される、骨太な歴史SF。複雑で曖昧な間違い探しを、延々と繰り返しているような感覚に陥る。それなのに途方もなく面白いのだから驚きだ。必死にメモを取る読書を、最後にしたのはいつですか。2017/11/26

naotan

11
誰かが嘘をついているのか、あるいは記憶が改変されてしまったのか・・・下巻に急ぎます2016/02/03

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