内容説明
種々の民族がせめぎあう大陸、オステン・アード。かつて妖精族が築きし城砦ヘイホルトよりこの地を統べる長老王は、死の床に伏していた。せわしない城内で孤児サイモンは偶然、王の治療師モーゲンズの助手となる。やがて老王は崩御し二人の王子のうち兄イライアスが跡を継ぐが、サイモンはある日、新王の顧問にまつわる秘密を垣間見る―さまざまな歴史と伝説を背景にした壮大な世界で描かれる名作叙事詩、ついに開幕。
著者等紹介
ウィリアムズ,タッド[ウィリアムズ,タッド][Williams,Tad]
1957年、米国カリフォルニア州サンノゼ生まれ。保険販売員、靴のセールスマン、ラジオ番組のホストなど多様な職業を転々としながら小説を書き続け、1985年に『テイルチェイサーの歌』でデビュー。SFシリーズ『アザーランド』で一躍、SF・ファンタジイ界を代表する人気作家となった。カリフォルニア在住
金子司[カネコツカサ]
1969年生、1992年明治大学商学部商学科卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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はる
5
図書館本。あれれ!またこれも《終わらざりし物語》??もうそろそろハヤカワさんの、ついに開幕!に騙されるのはやめよう(泣)500頁近くをちょっと頼りないずいぶん頼りないサイモン君とつきあって、心の中で叱咤激励して…。ただいま迷走中。伏線は結構あるみたいだけれど、ツイテイケルンダロウカ。頑張ってついていけば、ついに完結!にたどりつくんだろうか。2015/08/15
shou
3
綿密に組み立てられた世界観のあるファンタジー、なのだけど、終盤まで物語は動かないし、主人公のサイモンの怠惰っぷりが(現実の人間はそんなものだろうと思うけれども)もどかし過ぎて、入り込むのが難しかった。指輪物語のような背景の歴史設定は面白そうなので次巻に期待。2015/12/14
たお
3
帯に惹かれ、購入。「後世に影響を与えたアメリカ・ファンタジー界の金字塔」らしい。が…どうだろう。1988年の発行だそうだ。日本で「ベルガリアード物語」が邦訳・出版された年であるし、ベルガリアードの主人公と、本作の主人公が置かれた立場が良く似ている。ファンタジーに見る成長物語の典型なんだろうか。何も出来ない少年が台所番のおばさんと、魔術師であることを隠したおじさんに、厳しく躾られながら…と言う部分が共通である。牽引力は、残念ながらベルガリアードに劣る。文庫半ばまでが余りに退屈。後半から漸く物語が生き生きして2012/08/16
夜の女王
3
☆☆☆ 前半は展開が遅くてイライラ。悪役がはっきりしてきた辺りから徐々に面白くなってきた。が、舞台は中世ヨーロッパの雰囲気なのに、主人公のサイモンがどうしてもアメリカ少年っぽく見えてしょうがない(アメリカ映画のキャラみたいなのだ)。ヘタレで怠け者、育ての親に対する感謝の念も今一…あまり魅力があるとは言えない彼だけど、そんな彼が逆境のなかでどのように成長してくれるのか、その期待だけが物語を引っ張っててくれる感じです。2012/08/10
めにい
2
前半までがとても退屈で、しばらく投げ出していた。謎があちらこちらに小出しにされているのに、放置されていていらいらする。2巻目を迷いながらも買ってしまったのでようやく読了。2012/08/29