内容説明
支配王亡きあと混乱し、戦の果てに飢えた帝国を救うため、予言をたよりに「即位の泉」を発見したヴィン。だが、彼女が解放した力は悪しきものだった…。それから一年が過ぎ、新皇帝にして霧の落とし子となったエレンドはヴィンとともに帝国全土を旅していた。街や人々を獣人軍の襲撃から、そして「深き闇」こと霧から守るため―読む者の心を揺さぶるベストセラー・ファンタジイ、世界の謎に迫る最終章・開幕篇。
著者等紹介
サンダースン,ブランドン[サンダースン,ブランドン][Sanderson,Brandon]
1975年アメリカ・ネブラスカ州リンカーン生まれ。ブリガム・ヤング大学で生化学を専攻していたが、のちに英文学に転向。2004年に修士号を取得し、卒業後も大学に残り教鞭をとる。また在学中には学内のSF・ファンタジイ同人誌の編集に携わる。2005年に『エラントリス 鎖された都の物語』でデビュー。現在は家族とともにユタ州プロボ在住
金子司[カネコツカサ]
1969年生、1992年明治大学商学部商学科卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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アイゼナハ@灯れ松明の火
20
衝撃の第二部ラストから一年。降りしきる灰の中、第三部の開幕。エレンドとヴィン、テン=スーン、セイズド、マーシュ、スプークと視点を変えながら語られる終末に向かう世界。果たしてヴィンは、エレンドは世界を救えるのか?エレンドが立派な若者になっていて感慨も一入。各章冒頭のモノローグの語り手が誰なのか凄く気になるんですけど・・・。2010/09/30
じお
12
★★★★☆ 泉に封じられていた邪悪な存在の奸計により闇を解き放ってしまったヴィン、霧によって人が死に滅びゆく世界を前にしどう立ち向かうのか、エピックファンタジー第3部1巻。1、2部はスロースターターで序盤退屈な印象を受ける事が多かったですが、完結の今巻は最初から飛ばしてくる。幕間の語りでサラッと重要な設定や事実が語られたりして思わずええっとなるし、成長を見せているヴィン、エレンドの二人はもちろんスプーク、テン=スーンを始めとしたサブキャラの活躍も見逃せない。解き明かされる謎にも引きつけられこの先が楽しみ2021/06/02
りー
12
全3部作、第3部1巻。エレンドの変化にまずは驚く。成長とは、大切なものを喪うことでしか得られないのだ。マーシュはどうやら敵方に精神を引きずり込まれたようだし、カンドラのテン・スーンも故郷で孤独な戦いを始めた。その瞬間にも灰は降り積もり、収穫が見込める地域はどんどん狭くなっている。ヴィンもエレンドも、互いに寄り添っているけれど依存しないのが好感度大。2020/09/29
眠る山猫屋
12
霧と灰の世界。徐々に終わりゆく世界の物語、最終章。千年の楔を断ち切ったヴィンは、支配王の代わりに更なる危機を解き放ってしまった… かなうはずも無く思える敵に対して、人々は必死に活路を求める。エレンドが皆に「笑おう」と語るシーンは思わず熱くなった。スプークの身を呈した贖罪、そして彼を導く謎の声。ヴィンやエレンドは、生き残った人々をまとめられるのか。2012/12/30
cecilia
10
エレンドすごくかっこよくなってる! 別人のよう… でも表紙も別人のよう…前の方が好きなのに。2011/04/14