内容説明
おれの名前はハリー・ドレスデン。シカゴでただひとり電話帳の職業欄に“魔法使い”として登録している男だ。ある日シカゴ市警特殊捜査班のマーフィー主任からの呼び出しを受けて現場に駆けつけると、そこには身体から心臓が飛び出した無残な死体が!明らかに強大な魔術によるものだ。捜査への協力要請を受けて調査を開始したが、やがて次から次へと奇怪な魔物が襲いかかって…痛快ハードボイルド・ファンタジイ登場。
著者等紹介
ブッチャー,ジム[ブッチャー,ジム][Butcher,Jim]
1971年、アメリカのミズーリ州の生まれ。作家としてデビューするまでに、ファーストフード店から掃除機のセールスまでさまざまな職業を経験する。多くの趣味を持ち、琉球拳法、テコンドー、カンフーなどの武術は15年来の経験があり、乗馬は観客の前で披露できるほどの腕前で、さらにフェンシングをたしなみ、歌も歌い、自ら作曲もするという。2000年、“ドレスデン”シリーズの第1作である『ドレスデン・ファイル―魔を呼ぶ嵐』でデビュー。たちまち絶大なる人気を博した。本シリーズは、ニコラス・ケイジ製作総指揮によりテレビドラマ化もされている
田辺千幸[タナベチユキ]
ロンドン大学社会心理学科卒、翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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アカツキ
10
ドレスデン・ファイル1作目。電話帳に"魔法使い"として名前を載せる唯一の男ハリー・ドレスデン。特殊捜査班の刑事マーフィーから魔法による殺人事件の調査を頼まれるが、犯人に制裁を加えたいマフィアのボスから手を引くよう圧力がかかり、さらに魔法使いの白の議会から先の殺人疑惑がハリーに。お先真っ暗だけど、とりあえず家賃のために失踪した夫の捜索依頼を…。コミカルなハードボイルドファンタジー小説。素直に面白かった。怒りに流されて力を解放しようとするハリーを押しとどめた亡き母の手に涙腺が緩む。ドラマも見てみたいな。2021/04/07
作楽
5
おお、どたばた魔法探偵。シカゴの街の私立探偵、電話帳には職業「魔法使い」。なかなか楽しめたかな? 意外にかっこいい人なのかもな、主人公。女の人がけっこう絡んでたから。マーフィがよかった。2016/12/30
roomy
4
ハリー・ドレスデン、職業 魔法使い。ハードボイルド小説の主役にしてはなさけない。お金もないし女性にも弱い。魔法もいつもいけてるとはいえない。けどそんな不器用なハリーが好きだな。ボブはドラマの方が好きかも。原作を読む根気がなくて日本語訳本を 笑 2012/04/17
shou
3
テンション上がるハードボイルドな魔法合戦。女性に弱く不器用で満身創痍で絵面はカッコ悪いけど、押さえるべきところは大サービスで押さえるというアメリカンなハリー・ポッター。骸骨や評議会の存在など続きが気になる。2015/03/05
カザリ
3
プロットまで分解して精読したが、いまいち人物たちの動機が把握しきれなかった。スキャット形式なので、読むのに苦労するからか。徹底して追い詰めて、脱出させるというはらはらドキドキ感とシリアスと逆のバランスは絶妙。じめじめ感がないのに、主人公が好きになれる。問題は、ハメット・チャンドラー的な例のミステリー形式が自分には合わないということ。何度読んでも、なじめない。笑。自分の限界を知った本。個人的にはボブが好き。ハウルのカルシファーみたいだよね。2013/02/03