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ハヤカワ文庫
鎮魂歌(レクイエム)

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  • サイズ A6判/ページ数 473p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784150203641
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

ここ、聖都エルサレムは亡き妻が参詣を切望しながら果たせなかった街。そして、昔の恋人が暮らす街でもある。英国から彼女に会いに来たはずが、ぼくが出会うのは尋常じゃない人間ばかりだ。未発見の死海文書を秘匿し、数十年も宿屋から一歩も出ていないユダヤ人。暗号を残しては消える老婆、精霊に取り憑かれた学者…。ぼくは正気を失ってしまったのか!?現実と幻想の狭間で苦悩する主人公を描く、英国幻想文学賞受賞作。

著者等紹介

ジョイス,グレアム[ジョイス,グレアム][Joyce,Graham]
1954年、イギリス生まれ。鉱山村カーズリーで育つ。結婚後、ギリシア在住中の1991年に長篇Dreamsideでデビュー。以後、イスラエルへの旅行経験を活かして描いた『鎮魂歌(レクイエム)』をはじめ、長篇で四度、英国幻想文学賞を受賞し、英国での評価は揺るぎないものとなった。さらに2002年の長篇The Facts of Lifeで、米国の世界幻想文学大賞を受賞。現在はイギリスのレスター市在住

浅倉久志[アサクラヒサシ]
1930年生、1950年大阪外国語大学卒、英米文学翻訳家
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kokada_jnet

63
浅倉久志氏が翻訳している、浅倉印の本ということで期待して読んだのだけれど、あまり好みの作品ではなかった。エルサレムについての幻想奇譚だが。著者のエルサレム滞在体験を描く、ノンフィクションを読みたかった気がする、エルサレムに到着した人たちが、宗教的な幻覚をみる「エルサレム症候群」というのが、作中で説明されている。2022/05/04

ポン・ザ・フラグメント

6
エルサレムに米国大使館が移転した日にこの本の感想を書き込むのも何かの縁か。移転に反対するパレスチナ人とイスラエル政府の鎮圧部隊が衝突し、すでに数十名の死亡が確認されている。一つの土地に異なる文化が複層化している状況は日本という特殊な地域にいたのでは理解しづらい。しかし、キリスト教文化社会において福音書が始原の物語であるのも所詮一つの共同幻想なのは確かである。信仰面では不徹底な一般的日本人の視座からは、ユダヤ教もイスラム教もフロイドもマルクスも、小林秀雄云うところの意匠にすぎぬ。2018/05/15

Ai

5
聖地を舞台に、罪の意識がみせる幻想。2021/09/10

斑入り山吹

5
ブックオフで安かった。orz...という感想。設定も小道具の出し方も小ネタも文章もみんなよいのに、実は、という感じで小出しに小出しに読者を引っ張っていこうという阿漕な感じやシャロンの告白、盛り上げていった先に結局ああそれで収束させちゃうんですか!?という閉じ方、どれもこれも非常に残念なかんじ。カバー後ろの惹句に英国幻想文学賞受賞というのがあったけれど、ははぁ、英国幻想文学賞というのはこういうものを良しとするのか、と思い知った。2012/09/19

すけきよ

2
臭いの強い香料の煙が渦巻いているのを見ている内に、迷路のような中東の町に迷い込んだ、そんな感じのお話。現実と幻覚の間で酔う。女、性、キリスト教、マグダラのマリア、死海文書、ジン……それらが、繰り返し繰り返し、渦巻きのように現れて、大麻のようにとろーんとなる。2004/06/10

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