内容説明
ケント州の大富豪の屋敷に2匹のならず者が飼われていた。1匹は、威厳に満ちて知性のある上品な王様オウム。もう1匹は、本能のままに生きる無教養で節操のない野良ネコだった。オウムとネコ、本来ならば天敵同士のこの2匹、自然の気紛れにより、すこぶる仲がよい。仲がよすぎてこの2匹、「出かけようぜ」の一言で、手に手を取ってあてのない冒険の旅に出た。行先は、とりあえずロンドンときめたものの、それには汽車に乗らねばならない。そこで2匹は、珍妙な策を弄するが…。怪奇幻想小説の大家として知られるブラックウッドの異色作。



