感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆぽんぬ
6
〈三つの世紀をこえて、その声はひびいてきたかに思われた。それは虚偽に対する真実の、死に対する生の叫びであった。〉鴉、それは死。モノノ怪に取り憑かれたとされる若者ショーンが、やがて迷信を乗り越え、その裏に隠された意外な真相をつかむ。人間の愚かしさや邪悪な一面に、悲しい気分にもさせられる。が、ラストは明るい気持ちになる。つきものが取れたかのような気持ち。2021/11/18
JackBeens
2
本当に久しぶりのタニス・リー。図書館でたまたま手に取りました。私的には短編集だったのですが、懐かしい美しい語り口に満足。平らな地球シリーズ読みたくなりました。2013/11/22
金木犀
1
1983.3初版
冬薔薇
0
誰の書いたものだったか、他の本にもあった「本当の名前」とは・・・2011/03/19
katka
0
これは1979年で、わたしは最近『薔薇の血潮』(1990)を読んでいる間に本作を思い出すことがあって、こちらの再読もしてみました。夜の森に生贄のように吊るされるショーン、その恐怖と得体の知れない者たちの接近……。ショーン・ジョフの兄弟をメカイル・クラウの関係と比較するのは少しこじつけかと思いますが、たとえば、訳者あとがきで紹介されてるバルデルのような神話的素材も作者がより意識的に再利用すればそちらの長編、のようにも連想できます。あと、リー作品の剣劇シーンのコレクションのひとつ。2023/12/25