出版社内容情報
テラの町ショナアルの公園で発見された、黒い髪の少女は人を呪縛する力をもっていた!
内容説明
“宇宙の捨て子”と呼ばれる異人キウープが、テラの山あいの町ショナアルでヴィールス実験をおこない、恐ろしい怪物を生みだしてから、三カ月がたった。こんどはショナアルの公園で住民のジェイコブ・エルマーとその友マット・ウィリーのパーナツェルが、裸で眠っていた12歳ほどの少女を保護する。スリマヴォと名のるその少女は、王のような威厳を持ち、見た者の意識のなかに黒い炎を生じさせる不思議な力を持っていた!
著者等紹介
増田久美子[マスダクミコ]
国立音楽大学器楽学科卒、ドイツ文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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柊龍司@中四国読メの会&読メ旅&読食コミュ参加中
13
スフィンクスと呼ばれる理由がしっくりこない。エジプト神話も読んだことあるんだけど、スフィンクスとこの少女が重ならなすぎて、違和感。いずれわかることを祈りつつ読み進めることにしよう2018/09/11
鐵太郎
7
傍若無人で奇妙な表情をたたえ、いつの間にか周囲を支配する少女、スリマヴォの登場です。「のちにスフィンクスと呼ばれるようになった」と書かれていますが、次のシーンでもうそう呼ばれているんだからなんだかなぁ。(笑) で、いったいこの少女は何者なのか。最近こういうパターンが多くないかい? 後半は暴走していくサーフォ・マラガンと二人のベッチデ人のターン。なんとついに<ソル>というかその一部を発見してしまうのですが、昔このフネを支配していたんだからその子孫も支配すべきだという発想もまたなんだかなぁ、です。2016/05/07
スターライト
6
表題作と「スプーディ船」の二篇収録。見たものに黒い炎の印象を与える出自不明の12歳の少女スリマヴォこと「スフィンクス」。昔出てきた女性キトマの名前も出てくるが、どうも関係ないらしい。この少女がシリーズにどう関与していくのか。後半ではますます狂乱の度を強める四つのスプーディ保持者マラガンが、〈ソル〉とみられるスプーディ運搬専用の宇宙船を支配してしまうが…。それにしても不可能と言われたポジトロニクス「セネカ」のプログラミングの書き換えが、簡単に出来るってちょっと都合良すぎのきらいもあるが…。2016/04/20
はーと
1
相変わらずストーリー展開が巧い。面白い。ウィリアム·フォルツは高い能力を持った作家だと感じた。SFとしても、ドラマとしても、素晴らしい。本編収録の二作ともお薦めしたい。そう思う。2016/08/25