出版社内容情報
老化特効薬と巨大砂蟲の惑星アラキスを舞台に、陰謀錯綜する壮大な未来叙事詩の傑作!
内容説明
そして遂に復讐の時がきた。フレメンの一員と認められたポールは、その超常能力から、預言者ムアッディブとしてフレメンの全軍勢を統率する立場になっていた。ハルコンネン家の圧政とポール指揮下のフレメンの反撃に、惑星アラキスは揺れる。状況を危惧した皇帝とハルコンネン男爵は、軍団を引き連れ、再び惑星へと降り立つが…。映画化・ドラマ化され、生態学SFの先駆けとしても知られる伝説的傑作。
著者等紹介
酒井昭伸[サカイアキノブ]
1956年生、1980年早稲田大学政治経済学部卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
312
ようやく下巻まで読了。私のイメージするSFとは違うのだが、それでもこの作品が多数の読者に圧倒的なまでに支持されていることはよくわかる。物語の舞台は異星(=異世界)のデューンであり、全くSFそのものではあるのだが、物語の構造はむしろファンタジーのそれに類似しているように思うのである。これはポールの異世界訪問譚であり、異類婚姻譚であり、世界征服の物語である。そして、同時に復讐譚でもあり、予言が成就するといった神話的な要素をも持っている。こうしてみると、本作は随分多様な物語を内包した、ある意味では複雑な作品⇒2025/06/28
パトラッシュ
175
(承前)フレメンの指導者となったポールが、いよいよ因縁の敵ハルコンネンと皇帝連合軍と対決する。旧訳版でも感じたが、この場面が短すぎるのが全編で最大の問題だ。あっさり決着がついてしまうし、アリアが異常な強さを発揮するし、ポールとチェイニーの息子は意味なく死んでしまうし。アリア誕生やフレメン内部での生活ぶり、親としてのポールの姿に苛烈な戦闘の情景なども綿密に書き込んでほしかったが、あえて読者の想像の余地を残したのか。それでも壮大なアラキスという世界を築き上げた、著者の想像力と構成力には圧倒されてしまうのだが。2024/02/12
ねこ
171
いやー面白かった。流石不朽の名作。1960年代にこれが創作できるとは!私の好きな「ファイブスター物語」や「風の谷のナウシカ」などの下敷になっている箇所が無数に散見できてビックリです。附録のデューンの生態学、 デューンの宗教、ベネ•ゲセリットの報告書、用語集など、はるか未来の世界観を緻密に創造している所も素晴らしい。個人的には人類の優生学的神秘主義が物語の根底に在る概念は好きではないのですがお話しとしては有りですね。これで2024年公開の映画デューン 砂の惑星 PART2を観る準備万端です。楽しみだなぁ。2023/09/02
ケイ
123
ぐいぐいと引き込まれるように読んだ。最後があまりにもあっけないと思ったら、まだまだ続編があるようだ。SFファンからの評価は時を経ても常に高いようだが、私は続編は読まないと思う。訳のせいかもしれないが、ジェシカが心でつぶやく合いの手に終始煩わされたのと、女性の描かれ方が偏見にみちているようでいい気がしなかったからだ。感想を書いていて思ったが、ジェシカとポールはほぼ常に一緒にいるのだなあ、あの星で…。2016/07/24
ねりわさび
89
ヒューゴー賞&ネヴュラ賞を獲得したSF長編。地球文明の名残を持つ人類たちの描写や奸計、戦略を含むドラマ構成が面白い。続編へ続く遠大なサーガの序章でもあり、読みごたえあり。なおリンチ監督の映画による超能力の使いすぎで身体が変質し水槽から出られなくなった航宙ギルドや音声モジュール兵器は映画オリジナルなので登場しません。SF小説として大変面白かったですね。2022/11/13
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