出版社内容情報
公子アレックの戦争終結の願いははたして叶うのか? 冒険スチームパンク三部作完結篇
内容説明
英国海軍の飛行獣リヴァイアサンで東京へ向かっていた公子アレックと男装の士官候補生デリンは、天才科学者ニコラ・テスラと遭遇する。テスラは、戦争終結の可能性を秘めた電磁兵器ゴリアテをアメリカに所持しているという。戦争を終わらせたいアレックは、ゴリアテの真価を判断すべくテスラに接近するが…。アレックの願いはかなうのか。そしてデリンのアレックへの想いの行方は?スチームパンク冒険譚三部作完結篇。
著者等紹介
ウエスターフェルド,スコット[ウエスターフェルド,スコット] [Westerfeld,Scott]
1963年、米国テキサス州生まれ。SFやファンタジイのヤング・アダルトを中心に活躍し、フィリップ・K・ディック賞特別賞をはじめとする多数の賞を受賞。2009年に刊行され、ローカス賞/オーリアリス賞を受賞した『リヴァイアサン―クジラと蒸気機関』にはじまる三部作はベストセラーとなっている
小林美幸[コバヤシミユキ]
上智大学外国語学部英語学科卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
goro@一箱古本市5/5
38
とうとう物語は終わっちゃったよ。史実とちょっと絡めて独自の世界が広がったけど細かいところまで描かれてるから物語がしっかりしてる。アレックもデリンも男前だよ!お互いを想う気持ちが愛おしいやね。ラストシーンはリヴァイアサンも吠えたでしょね。大人も楽しめるけど中高生に読んで欲しいなぁ~。2015/11/18
緋莢
13
暗殺されたオーストリア=ハンガリー帝国大公夫妻の息子・アレックと、男装の士官候補生・デリンは英国海軍の飛行獣リヴァイアサンに乗り、東京へと向かっていた。「ダーウィニスト」と「クランカ―」の激突による、大きな戦争の気配が漂う世界。その戦争終結の可能性を秘めた兵器「ゴリアテ」、その鍵を握る天才科学者ニコラにアレックは近づくが・・・2016/08/04
薄荷飴
9
バーキングスパイダーズ!終わってしまった。まさかの日本訪問。カッパはカッパの形をしてないし、どうも中国っぽいんですが当時の乱立した雰囲気は出ていたように思います。史実と絡ませつつも、あくまで少年と少女の物語として見せ続けていたので非常に好感が持てました。エンディングも王道そのものでしたがこうなってよかったというか、そうなるとわかっていてもドキドキしたというか。とにかく興奮しっぱなしの冒険でした。2015/04/04
alleine05
8
タイトルのゴリアテの方は作中で十分その存在感を発揮していたけど、ロリスの方は結局どういう役割だったのだろう。メタ的に見ればマスコットキャラとしておいしい立ち位置だったと思うが、ストーリー中ではそれほど大きな役割をはたしていなかった気が。まして一巻から重要な意味を持つと伏線のはられた存在だったことを考えればなおさら「なんのために出てきたのだろう?」感が強くなる。まあそんなツッコミどころがありつつも、史実と空想の科学技術が融合した世界観がとても魅力的で、そこで繰り広げられる波乱万丈の展開が楽しい作品だった。2016/05/04
あるこ
8
シリーズ最終巻にも関わらず、一作目からその面白さは失速することを知らない。 より広い世界を空飛ぶ鯨に乗って駆け回る。 もうしっかりしてよ!と突っ込みたかったアレックはいつの間にかしっかりして、外交に忙しくなり、それからなんといってもとうとうデリンの正体がバレてしまって。 最後の1ページまで読者を飽きさせない展開だった。 2人がした選択は、リヴァイアサンに乗りたくって仕方が無い私には少し残念だったけれど、2人が幸せになってくれるならそれでいい!うん! バーキング・スパイダーズ!この作品に出会えて良かったぜ!2015/09/04