ハヤカワ文庫<br> 太陽の黄金(きん)の林檎 (新装版)

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ハヤカワ文庫
太陽の黄金(きん)の林檎 (新装版)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 397p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784150118709
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

出版社内容情報

表題作「太陽の黄金の林檎」をはじめ、SFの叙情詩人が綴る幻想と詩情あふれる短篇集

内容説明

冷えきった地球を救うために太陽から“火”を持ち帰ろうとする宇宙船を描いた表題作「太陽の黄金の林檎」、灯台の霧笛の音を仲間の声だと思いこみ、毎年海の底から現れる古代生物の悲哀を綴った「霧笛」、タイム・トラベルの危険性を鋭くえぐる「サウンド・オブ・サンダー(雷のような音)」など、SFの抒情詩人たる巨匠の幻想と詩情にあふれる22篇を収録した短篇集。ジョゼフ・ムニャーニによる幻想的なイラストも収録。

著者等紹介

ブラッドベリ,レイ[ブラッドベリ,レイ][Bradbury,Ray]
1920年、イリノイ州生まれ。1947年に最初の短篇集『黒いカーニバル』が刊行され、1950年には最高傑作といわれる『火星年代記』が、1953年にはディストピア的未来世界を描いた長篇『華氏451度』が刊行された。そのほか、奇想に満ちたイメージ豊かな短篇集を発表。2012年、91歳で死去

小笠原豊樹[オガサワラトヨキ]
1932年生、詩人、ロシア文学研究科、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

rico

106
陰鬱な雨の日が続いた10月。こんな季節にはやはりブラッドベリを読みたい。この作品集はダークファンタジー成分は控えめ。刺青の男もカーニバルも出てこない。皮肉たっぷりのユーモア、大人を振り回す少年少女たちの伸びやかさと危うさ、社会への風刺や鋭い批評精神。巻末の表題作は苦難の後の輝かしい勝利を描き、まさにアメリカンドリーム。1番魅かれたのは、孤独と哀しみが胸にせまる「霧笛」と、美しく理不尽な終末を描く「ぬいとり」。様々なブラッドベリを堪能しました。亡き中島梓さんの解説に、また涙。良い読書でした。2020/10/18

KAZOO

101
久しぶりの再読です。短編が20以上収められています。他の短編集に収められている作品もいくつかあるのですが楽しめます。各作品の最初には幻想的なイラストが収められていて楽しみが増加されます。最初の「霧笛」は何度読んでも飽きません。「サウンド・オブ・サンダー」は過去への旅でのちょっとしたことが現在の世界には大きな変化をもたらすということでSFらしさがあふれています。表題作は短いのですが印象に残ります。2025/01/31

セウテス

92
独特な文体というか、感覚的な表現というか、詩を読んでいる様な思いがする。ミステリの中にハードボイルドが出て来た様に、SFの中にブラッドベリが存在するという感じか。「人殺し」などはタイトルは意味深で、正常な人の方が排除されてしまう、管理社会への皮肉の表現方法が面白い。「サウンド〜」は、タイムトラベルの問題点で、星新一作品を思い出す。しかし此方は、恐怖をリアルに感じる。今あらためてブラッドベリ作品を読むと、何処か違う世界に入り込んだ様な気持ちになる。文字を通して、メタバース空間を体感した様な読後感、不思議だ。2022/10/28

えりか

56
レイブラッドベリを読むと、気持ちがすーっと和んでいくから不思議だ。恐らく、彼の書く物語の哀愁であったり、切なさや、もの悲しさ、それでいて、優しさのようなものが、コチンコチンの心を解きほぐしてくれるからなのだろう。なくしてしまったものへの哀愁、世界が変わっても変わらないものへの安堵、狂おしいほどの憧れ、彼の書くSFは近未来においても、変わらない私たちの普遍的な心情を描いてみせてくれるから、私はいつだって彼に癒さるのだ。「霧笛」「山のあなたに」が好き。「霧笛」の恐ろしい怪物の中にある孤独と悲しみがやるせない。2018/05/02

ふう

50
新聞に「萩尾望都が影響を受けた作品」とあったので、どんな不思議な世界が描かれているのだろうと楽しみに手にとりました。『華氏451度』と同じ作者だと知ったのは、恥ずかしながら読み終えた後。22の短編が収められています。人の力や知恵が遠く及ばない、時間や自然の果てしない流れ。そしてその流れの中の孤独や不条理。一話めの『霧笛』から、深く静かな世界に惹き込まれてしまいました。 表現がとてもいいなと思うところもたくさんありました。「コーラは小道を走った。世界はコーラといっしょに走った」(山のあなた)コーラの喜びが2014/05/10

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