内容説明
ローダンたちは惑星マクントに足どめされたまま、身動きできずにいた。バリアに阻まれ、アトラン率いるSZ=1に連絡することもできない。トバールグの出方を待つばかりという状況のなか、乗員たちはしだいに退屈しはじめた。そのひとり、ガルト・クォールファートは、世話係のポスビやマット・ウィリーの手を逃れて船内をうろつく。しかし結局は捕まってしまい、例のとおり緊急外科手術をほどこされることになるが…。
著者等紹介
渡辺広佐[ワタナベヒロスケ]
1950年生、中央大学大学院博士課程修了、中央大学文学部講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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鐵太郎
8
前半は女遊びに奔走するガルト・クォールファート、後半は人がいなくなったテラでの、テラ・パトロールのお話。 あとがきにかえて は渡辺広佐さん。徳島県鳴門市にある大塚国際美術館にあるシスティーナ礼拝堂のフレスコ画のレプリカのこと、この夏の猛暑のこと、終わってしまったNHKの朝ドラ、「ゲゲゲの女房」のこと。 平和な話題ですなぁ、(笑) 2010/12/11
マーム
7
最近のローダン・シリーズは、ガルトが引き起こす一騒動から始まるパターンが多いようで、そろそろ食傷気味?でも、地球を探すローダン一行と、大部分の人類が消失した地球上に残され、事の真相を解明しようと活動してるアラスカたちのストーリーが、ここに来て「テルムの女帝」というキーワードでリンクしそうです。2010/11/21
スターライト
5
トバールグを支配していると思われる存在が登場。しかしいいところで終わり、後半部はテラで絶望的な戦いを続けるテラ・パトロールの面々の動向を追う。おそらくこの二つのストーリーが交互に語られて、一つに収束していくのだろう。それにしても、タッチャーとダライモク、そしてこの巻のガルトとポスビ、マット・ウィリーが出てくるエピソードはユーモラスだ。これまでポスビは生体ロボットらしからぬ行動でひたすらガルートの身を案じ、すきあらば手術しようとしていたが、今回は頭脳明晰なところを発揮してくれた。2010/11/12
柊龍司@中四国読メの会&読メ旅&読食コミュ参加中
4
ガルトのドタバタが楽しすぎて、後半のテラパトロールが地味すぎる感じがする。“それ”と同じ超越知性体を相手取る日は遠いなぁ。2011/05/03
ニミッツクラス
2
ローダン日本語版388巻。前編は邦題通り。ソルの抽出サンプルがあの男! 話が出来過ぎだと思う。後編の「黒い宇宙船」はテラ・パトロールの続き。《ソル》側:テルムの女帝とその全権代行コルダール達、そして敵対(?)する具象ヴェルノク。《地球》側:テルムの女帝とその研究者ラングル、そして具象クレルマクとその監視者コンクロン・・一体どうなっているの。地球を、或いは消えた人類を探すだけでこんなにややこしくなるのか。弩級艦一万隻の同時遷移による構造震動で惑星に破滅的な脅威を及ぼすとか言っていた頃が懐かしい。★★★★☆☆2012/01/28