内容説明
ヨルショル霧状星雲での悲劇のあと、ローダンとアトランの対立はますます深刻化していた。NEIの180隻の艦隊に“ソル”は包囲され、“ソル”生まれの乗員たちは“故郷”の危機に不安をつのらせる。そのなかのひとり、ラレエナには、猫のような外見と敏捷性を持つ息子のブジョがいた。“ソル”生まれの代表を自任するサイバネティカーのヘルムートは“猫男”ブジョの力を借り、事態を打開する糸口を探そうとするが…。
著者等紹介
増田久美子[マスダクミコ]
国立音楽大学器楽学科卒、ドイツ文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
柊龍司@中四国読メの会&読メ旅&読食コミュ参加中
13
ローダンとアトランの確執に決着、ローダンシリーズがこんな苦い決着で次に進むとは。それはそれとして、漁夫の利のリーダーはティフラーですか?なんだか、彼の選んだこの道も間違った方向に人類を進めていく気もしますが…とりあえず、銀河系のことは雑魚キャラに任せて、主役級は大宇宙へ出発。2010/09/23
スターライト
6
ローダンもアトランも結局人類から孤立したままの状態が、しばらく続くのか?ともあれ一応二人の争いに終止符は打たれる。表題は後半部のエピソードのものだが、タイトルが仰々しい。一マッドサイエンティストのことなのに。ともあれ今度はシェーデレーアを見舞った境遇に焦点が移るようで、これもどう決着させるのか楽しみ。2010/11/10
マーム
6
新アインシュタイン帝国の住人からの支持がまったく得られなかったローダン(どこぞの代表選のようだ)は、地球への帰還を決意するが、その地球も大変な状況になっていた。人類の大多数がいずこかへ消えてしまい、その原因が依然として分からない。そんな中、「地球の王」を名乗る狂気の生物学者が現れたりして・・・。2010/09/14
黒猫トム
2
再読。猫男ブジョは覚えてたが、《ソル》がガイアに着陸していたのは記憶になかった。 そしてテラ編もキモいおっさん登場する2022/07/05
鐵太郎
2
故郷を亡くし、ローダンと人類のために生きつづけ、ローダン不在のあとは人類を守るために命がけで働いて大組織を作ったアトラン、その目的は自分のよりどころを作るためなんだと喝破されて追い出されるとは。人生とはままならぬもの。古い指導者などいらないとばかりに追い出されたという点で、ローダンも同じでした。 あとがきにかえて は増田久美子さん。前半のエピソードに出てくる17歳の猫男ブジョ・ブレイスコルと、過保護な母親ラレエナの話から、ピアノの才能のあった子供の映画の話、そして子供の頃ピアノを一生懸命練習した思い出。2010/09/09