内容説明
地球を訪れたエイリアンとのコンタクトを担当した言語学者ルイーズは、まったく異なる言語を理解するにつれ、驚くべき運命にまきこまれていく…ネビュラ賞を受賞した感動の表題作はじめ、天使の降臨とともにもたらされる災厄と奇跡を描くヒューゴー賞受賞作「地獄とは神の不在なり」、天まで届く塔を建設する驚天動地の物語―ネビュラ賞を受賞したデビュー作「バビロンの塔」ほか、本邦初訳を含む八篇を収録する傑作集。
著者等紹介
チャン,テッド[チャン,テッド][Chiang,Ted]
1967年、ニューヨーク州ポート・ジェファーソン生まれ。ブラウン大学でコンピュータ・サイエンスを専攻し、1989年に卒業。現在はワシントン州シアトル近郊で、フリーランスのテクニカル・ライターをつとめながら創作活動を続けている。大学卒業の年に、有名なSF創作講座クラリオン・ワークショップに参加し、翌年に発表したデビュー作「バビロンの塔」がネビュラ賞を受賞した。以後、発表する作品はヒューゴー賞、ネビュラ賞、ローカス賞などを受賞、英米ではもちろんのこと、日本でも高い評価を受けている
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
716
「メッセージ」を見て、積読本にあったことを思いだして読むことに。映画は「あなたの人生の物語」を原典として製作されたというよりは、この物語にインスパイアされて作られた別の作品というべきだろう。いずれも言語(したがって思考)と時間を物語の基軸に展開していくのだが、映画では時間のパラドックスが曖昧なままに終わっているのが最大の欠点である。そこにこそ本書の真価があったはずなのに、それが全く活かされてはいなかった。本書では、フェルマーの最小時間の原理がその説明に援用されるが、これこそがSFの真価ではなかったか。2017/05/23
まえぞう
213
数年前に読んだんですが、映画のせいか近くの本屋に山積みになっていたので読み返しました。SFというと宇宙ものや恐竜なんかを思う世代ですが、数学や理論物理のような抽象的なテーマまで作品にしちゃうなんてすごいです。2017/07/24
kariya
211
再読。ある夜の電話があなたの悲劇を伝える。そして今は、あなたが生まれる一年ほど前。一読、人を引き付ける奇妙な語り口で、異星人とコンタクトを果たした女性言語学者の運命を綴る表題作を始め、天災と奇跡の双方をもたらす天使が顕現する世界を描いた「地獄とは神の不在なり」など、硬質でありながら掛け値なしに傑作揃いの短編集。並べて評されることの多いイーガン以上に、情感と感情移入を排した作風に見えながら、読み手の興は削がずにこう感じさせる。それでもこれは人間の物語であり、人生の物語なのだと。2009/09/19
mae.dat
210
SFのFの部分が大き過ぎる(褒めているつもり)。 1話目『バビロンの塔』はそうは思わなかったけど、2話目以降、あれ?なんの話だっけ?って、目で文字だけ追って、頭に入らず戻る事が多かった。で、4話目『あなたの人生の物語』の途中で、現世界の常識に囚われてはいけない事に気がついた。それ以降は不思議な気持ちで読めたけど、この本読み直すのには体力がいるし躊躇する。 この本の世界を咀嚼し切れて居ないなぁー。解説欲しい。(´๑•_•๑)。2020/01/10
にいにい
205
映画「メッセージ」原作の表題作を含む、全8編の短編集。テッド・チャンをはじめて知った。損してたな~。正にsense of wonderな珠玉作品群、異なるアイデアをこう進めるのか!凄い。哲学的、面白い世界観で宗教を皮肉ったり、人生の選択についても考えさせてくれる。「地獄とは神の不在なり」「顔の美醜について」も好み。表題作は、ヘプタポッドBの習得で時間軸を超越し、子を失う親の無力さの受け止め。子の出会い、成長、その後の悲劇を知っていても、愛する複雑な感情・心理がいい~。不思議な感動を与えてくれる一冊。お薦め2017/05/30
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