内容説明
練度不足の麾下艦艇の訓練に励むオナー。そこに、彼女が経営する建設会社が建てた巨大天蓋が倒壊、多数の死者が出たとの報がもたらされた!たちまちオナーは人々の非難にさらされてしまう。だがこの事件は保守勢力の仕組んだテロだった。彼女は部下とともに真相究明にとりかかる。ところが、その折も折、ヘイヴンが大攻勢を開始、グレイソンにも大艦隊が向かっていた!この二重の危機にオナーは敢然と立ち向かうが…。
著者等紹介
ウェーバー,デイヴィッド[ウェーバー,デイヴィッド][Weber,David]
オハイオ州クリーヴランドの出身で、現在はサウスカロライナ州のグリーンズヴィル在住。大学時代の専攻は歴史で、特に軍事史に興味があるという。1990年に、やはりミリタリイSF作家であるスティーヴ・ホワイトとの合作Insurrectionでデビュー。翌1991年にMutineers’ Moonでソロ・デビューを果たす。1993年に発表した『新艦長着任!』は、その魅力的な女艦長、星間宇宙での戦闘の迫真性などでSFファンの心をしっかりとつかんだ。以来書きつがれているこの「オナー・ハリントン」シリーズにより、ミリタリイSFの旗手としての地位を不動のものとしている
矢口悟[ヤグチサトル]
1968年生、1994年東京外国語大学ロシヤ語学科卒、英米文学翻訳家
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感想・レビュー
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スターライト
3
ハリントンの活躍は、ミューラー卿の次の独白に要約できるー「あの女は魔王の化身にちがいない!そうでなければ、天蓋の倒壊にみまわれるわ、飛行中に撃墜されたあげくに至近距離から銃撃されるわ、グレイソンの五十傑に入る剣士と刃を交わすわ、イェリツィン星に対する再度の侵攻をもくろむ敵国と戦うわ、そのすべてをきりぬけることができるものか?あいつは人間じゃない!」まさにこれらの災難を、多数の死者を生みながらも切り抜けていく彼女の行動は、ハンパじゃない。敵から魔王の手先と言われても、むべなるかな。2013/08/19
siopop
1
黒澤監督の椿三十郎のラストシーンを彷彿させるような刀による決闘シーンが書かれていました。剣の勝負は一瞬って言うくだりは真実だと思うけど、あまりにもあっさりし過ぎで味気ないです。もう少し丹念な殺陣が見たかったかも。決闘シーンに比較して後半に書かれている艦隊戦の方は素晴らしいです。やはりこの作者はこっちの方が書きたかったのでしょうね~読んでいてわくわくしました。2014/02/27
dahak172291
1
艦隊ものはよいですね。やはりこのテンポがたまらない。相変わらず失うものも大きいです。このころから敵国のキャラに好感を持ち始めました。