内容説明
デッカードは愕然とした。外星から地球へ逃亡してきたレプリカントは六人いて、五人は死んだが、あと一人がまだ生きている。そのレプリカントをさがしだして処分してほしいというのだ―愛するレイチェルそっくりの女性、タイレル社の総帥サラ・タイレルの依頼をうけ、デッカードは逃亡レプリカントを命がけで捜索しはじめるが…P・K・ディック原作、R・スコット監督の映画『ブレードランナー』の待望の続篇登場。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みのくま
20
誰が人間で、誰がレプリカントなのかが分からない、ある意味ミステリのような作品。最後のどんでん返しも含めてすごく面白かった。ストーリーもディック色が強く、非常に完成度も高い。ただ、一点気になる事がある。それはまさに、誰が人間で誰がレプリカントかが分からないという一番面白い所に関してだ。ぼくは、ディックの描いた「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」において、人間だろうとアンドロイドだろうとそんな事はどうでもいい。問題はどれだけ「親切か」なんだというメッセージを受け取っていた。本作は人間側に肩入れしてはいないか2017/12/15
hikarunoir
13
原作続編でなく映画続編だが、難解に思えた映画が実は自身の骨身に染みて入り込んでいたと気づく明解さ。脳内補正次第ではまだ2049にも接続可能。2019/05/23
ヴィオラ
12
基本は映画「ブレードランナー」の続編。そこに原作「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」の要素も盛り込みつつ…という内容なので、できれば読む前に両方おさらいしておく事をおすすめ。 さすがにジーターの手にも余るみたいで、いまひとつ窮屈に書いてるなぁっていう印象。広げてあるけど回収してない部分も多いので、「3」とまとめて1作品と思った方がいいかも。2015/12/10
ねりわさび
7
ロイの再登場、J.Rイジドアの一途な愛、姿は変わっても僅かな記憶を持つプリス、そして作品全体から伝わる、雨の情景。奇を衒いすぎな展開はあったけれど、続編小説としては満足のいくものでした。2012/06/18
がんぞ
6
映画の結末は「レイチェルは特製レプリカントだから、6年間の寿命制限はない」と二人で未開の荒野に逃げ出すというものだったが…ボディーにメンテナンスもしないのでガタが来て起きられるのは週に数時間…それもいつまで続くか?そこにリックのハンターとしての腕を見込んで「6人目のアンディーがいた、捕まえれば報酬で」との断れないオファー/ロボットではなくアンドロイドを使うのは奴隷として虐待するのが楽しいからだ」などジーターらしい箇所多数/共感テストにパスしない人間が一定数いるから判定には使えない、むしろ残酷になれるのが人2020/10/18
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