内容説明
稀代の天才歌手ハリスの依頼を受けて、ニキは惑星ラミアに急行した。ラミアはもっか調和連盟の監視下にあり、外部の者の出入りはおろか交信すら禁じられ、住民は餓死の危険にさらされている。待ち受ける連盟艦隊をうちやぶり、ラミアの封鎖を解除するのだ。だがその間にも、ゲシュタルトに必須のドラッグの作用で、ニキの体は着実に蝕れつつあった。迫りくる死の予感に怯えながら果敢に仇敵に立ち向かう彼の運命は?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
洪七公
1
既読本1994/05/20
あーしぇ
1
上下巻再読完了。22年前の初読時のもやもや感(ニキの無謀さと自分勝手さが巻き起こす事件にニキ自身が無関心なのはなぜなのだろう)を思い出した。当時は主人公目線でどれだけ物語に没入できるかが重要と考えていたので、正直ニキとは友達にはなれないな(笑)と思っていた。いま、読み返してみると、やはり性格は破綻ぎみ。しかし、高貴な身分として生まれたが、どこかで自身の出生の秘密を感じ、異端的存在として若いがゆえの行動や言動を演出してみせたのではないか、とも思える。(続く)→ 2015/03/15
赤井流久
1
☆ 全く面白くないうえ、内容もよくわからない。隠喩の多用は、ゲシュタルトの世界観を描く方法の一つとしてのことなのか、作風なのか知らないが、おかげで何のことやらさっぱりわからない。気取った文章は嫌いではないが、ここまで過多となるともはや弊害である。また、主人公たちが答えの出そうにないことを自問自答してばかりで、全然話が進まないのも辟易する。全く感情移入もできなかったので、そもそも第一部なんて必要なのかとも思う始末。最後の最後に駆け落ちしようとか言っているが、「勝手にしたらええやん」とかしか言いようがない。2014/03/05