感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
とも
20
「重力が衰えるとき」シリーズ3作目。前半は追放され砂漠を放浪、道中でマリードたちを助けるバニー・サーリム族がいい人たち、デューンのフレメンぽい。後半は街に戻りいつもの展開。 全3巻の感想。読む価値ありの良シリーズ。 1巻はアラブ世界サイバーパンクで決まりまくってるが巻が進むにつれSF味は薄くなる。着々とベイの跡継ぎの道を進むマリード、ゴッドファーザー的進行。次巻あたりでベイの後継者手前くらいまでいくはずだったんだろう。 個性強めで憎めないキャラが多い。彼らにもう会えないのは残念。2025/09/16
ボーダレス
17
「太陽の炎」からマリードシリーズ3作目。今回は陰謀により砂漠へと流刑に…砂漠パートではサバイバル体験を混ぜつつ少女の事件を。中盤から後半へは陰謀を策略した奴への復讐劇ではなく下っ端への頭を使った、お仕置きパート。小切手やらデータリンクやら犯人捜しとエピソード満載なのだが盛り上がりに欠ける。成り上がり感が出てきた、主人公は良くも悪くも成長している。その微妙な、さじ加減で魅力的なキャラに育った主人公だが今回は、どっちつかずの中途半端感が否めなかった。作者の死去により、これで終わりかと思うと残念でならない。2018/07/28
Small World
4
なんで3作目で終わってるのかな~、ぜひ、続編もお願いします、早川さん!2009/10/14
kengzilla
4
とうとうブーダイーンの三作目まで来てしまった~期待していた砂漠放浪パートはやっぱり凄い。うんざりするほど埃っぽく乾いてて、ラクダのよだれが飛んできそう。そんなわけで後半のブーダイーンが瑞々しく見えるのだけど、この場所の対比がとある事件の対比にもなっていておもしろい。しかしマリードは随分パパ色に染まっちゃったなあ。2009/05/19
法水
3
1作目の頃の、電脳化される前、ケチな小悪党に過ぎなかったマリードのほうが好きだったなあ…ただこれは本人自身も周りの友人たちもみんな思ってることだろうけど。望まない大いなる特権と責任と引き換えに、自由と安穏を手放した男の物語なんだろう。彼がハードボイルド小説の主人公に、なり得たかもしれない自分を重ねているのかと思うと切ない。<空白の区域>の場面はとてもよかった。結果として、彼が成長するための通過儀礼みたいなものだったんだと思う。2016/12/29




