内容説明
『インテグラル・ツリー』の冒険から14年の歳月が流れた。大戦乱を生きのびたクィン一族は、スモーク・リングの自由落下状態の大気中を浮遊する“市民の樹”で平和な生活を送っている。その彼らのもとに、意外な訪問者が現われた。―無人と思われていたラグランジュ・ポイントの〈クランプ〉の住民が、遭難して助けを求めてきたのだ。それを契機に“市民の樹”の代表が進んだ技術を吸収すべく〈クランプ〉への遠征を企てるが、その前途にはあまたの自然の脅威と恐るべき敵が立ちはだかっていた。現代ハードSFの巨匠が壮大な舞台設定でスリリングに描くファン待望の続篇。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
新地学@児童書病発動中
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スモークリングと呼ばれるエキゾチックなガス状の惑星を舞台にしたSF。ここに地球から旅してきた人類の子孫たちが独特の文化を築いて生活している。無重力で空を自由に飛べるという舞台の設定が素晴らしい。SF好きの夢が実現されたような世界だ。確固とした想像力で、地球とは全く異なった世界を生き生きと描き出す筆力に酔った。実際にここに書かれているようなことは起きないと思うのだが、ひょっとして遠い未来に、これと似たことが起きるのではないか思わせる力がある物語。2017/04/03
サスケ
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レンズマン
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