ハヤカワ文庫<br> 地球は空地でいっぱい

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ハヤカワ文庫
地球は空地でいっぱい

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  • サイズ 文庫判/ページ数 398p/高さ 16X11cm
  • 商品コード 9784150107871
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

カルタゴの人身御供の儀式、クレオパトラの鼻、キリストの処刑、ニュートンのリンゴ…。紀元前3000年までの過去のいかなる時代も場所も、クロノスコープを使えば思いのままに見ることができる。その使用許可がもらえなかった歴史学者は、危険な賭に挑んだが!あらゆる学問が政府の統制下におかれた未来を描く代表作「死せる過去」、脳に刺激を与えて夢を見させ、視聴覚もちろん、味覚や触覚までも疑似体験させられる録夢装置をめぐる大騒動「夢を売ります」など、過去、現在、未来のさまざまな地球を舞台に、斬新なアイディアと巧みな語り口で読者を魅了する17篇を収録。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ジンベエ親分

35
本棚の奥の方から発掘して30年ぶりくらいに再読。いや~面白かった。ほとんどが1950年代に書かれた話なので古いと感じる部分はあるものの、時にサスペンスフルに、時に小咄のように軽快に綴る語り口はアシモフだなぁ。小咄の方では「高価なエラー」、サスペンスの方では「死せる過去」が特にお気に入り。17篇もある短編集なのに、30年近く前に読んだきりの本なのに、ほとんどの短編の話を覚えているのは、やはり小説として抜群に上手いからだろう。巨匠恐るべし。「夜来たる」を再読したくなった。どこかで手に入らないものか。2017/12/02

k16

11
17作短編集。 古典ではあるが良作ばかり。 印象的な作品は 過去を覗くことのできるクロノスコープ。この使用許可がもらえない理由を探ると…科学と利用者のモラルを問う中篇『死せる過去』 投票権利を得るのはただひとり『投票資格』 悪魔との知恵比べ『悪魔と密室』 子どもたちは妖精を信じているか『子供だまし』 金星人とのファーストコンタクトは所得税申告で忙しい保安官だった『高価なエラー』 スーザン・キャルヴィン博士登場の『お気に召すことうけあい』 他人を幸せにする者の苦悩『夢を売ります』2020/02/22

shamrock

10
やはりアシモフは安心して読める。一連の「マルティバック」ものが好きだ。2017/07/27

roughfractus02

6
地球を舞台とした17の短編が収められた本書(1957刊)では、過去と往来可能になることが物語の現在の不具合を逆照射する。物語の現在では、人口過剰で地球の可能世界に移民しても、コンピュータで過去を探ったり歴史上の人物を連れてくることが可能になっても問題が起こる。どの技術を用いてもシステム(時に「役所」と呼ばれる)が有効に作動しない点に現在の特徴がある。一方、少年が持つ「無限に物語を紡ぐ装置」Bard(=吟遊詩人/Googleの生成AIの名)が登場する短編「いつの日か」では、読者の現在も照らし出されるらしい。2023/07/24

ivD09show

5
「死せる過去」ぞっとした。政府の統制をかいくぐり彼らは新しい世界を作り出したのでした。めでたし、めでたし…(すべては煙草が悪い)「メッセージ」「SF成功の要諦」見てきたように歴史の真相を語るアシモフ氏!ああなんて知能指数の高い方なんだろう!2011/06/07

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