内容説明
〈環月軌道コロニー〉の住民リンジーは、遺伝子工学を用いて肉体を変形させる〈工作者〉グループの活発なメンバーだった。彼らの目的は、機械の力を援用して延命をはかる〈機械主義者〉の支配をうち破ることにある。だがクーデターは失敗に終り、リンジーはコロニー追放処分にあってしまった。広大な太陽系に踏みだした彼を待っていたのは、それぞれ独自の文化を築きあげ、さらに発展していこうとする多種多様な人類の姿だった!サイバーパンクSFの旗頭としてギブスンと並び称される俊英が、壮大で独創的な未来史を背景に、人類の発展と進化を謳いあげた話題の傑作長篇。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
猿吉君
80
想定していたストーリーとは全く違う一人の男の大年代記でした。①詐欺師っぽいリンジーが様々なとんでもない事を経験、長生きで途中で飽きちゃって別の事したりとなんというか奔放な人生(笑)。②かかわる女性達がターニングポイントになっていくのが面白くもあり悲しくもあります。③ネタの30%ぐらい判らなかったのですがとにかく最後まで読むとなんとなく充実感があります。点数:80/100→サイバーパンクというよりリンジーという人間がふわふわしているという印象が強くて不思議な作品でした。再読するとまた違う印象になるかもです。2022/07/20
ミヤ【復帰】
27
図書館本読了。サイバーパンクの長編です。多少読みづらいのは覚悟していましたが、それも全体像がだんだん見えてくれば面白いと思います。2015/03/26
k16
19
20110918読了。 読み終えた。 ものの世界観(物語背景)が理解できないまま読み進んだ感が強く、最後までさっぱりわかりませんでした。 あとがき読むと”むむっ"てな感じで物語背景解説されてたり、シリーズ物だったと初めて知り、先に他作品読んでおくべきだったと。 次機会あれば「蝉の女王」でも・・・しかしとっつきにくい作品だったなぁ。 2011/09/18
ふりや
17
ウィリアム・ギブスンと共にサイバーパンク・ムーブメントの中心人物として名を馳せたブルース・スターリング。本作は彼の代表作のひとつです。小川隆さんのカッコいい訳文や、次々と登場するSFガジェットにワクワクしながら読みました。科学の進化により地球から離散した人類。主人公のリンジーは様々な登場人物との出会い、策略に巻き込まれながら、数奇な運命を辿っていきます。専門用語や造語がガンガン飛び出し、ストーリーも分かりやすいわけではないので、序盤は少し苦労しましたが、SF的なアイデアや世界観を堪能することができました。2021/08/16
とも
16
リンジーの革命人生一代記。テクノロジーと政治、社会などがごちゃまぜになった話し。ニューロマンサーとペアで語られることが多い。 なかなかの難読本でwikiのあらすじでやっとそういうことかと理解できた。 会話がちぐはぐで成立してない。登場人物は膨大だがほとんど関係ない。が、そのうちの一部が後の重要人物になってたりする。そもそも面白く話を書こうなんて考えはまるでないようだ。 それでも中盤以降は胸アツで引き込まれた。 伝説化したリンジーと、知らずに話す子供のゴメスの会話がよかった。2024/06/09
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