ハヤカワ文庫<br> 宇宙商人

ハヤカワ文庫
宇宙商人

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  • サイズ 文庫判/ページ数 276p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784150105631
  • NDC分類 933

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

NAO

60
本当はまだ居住可能な状態になっていない金星を人生の楽園として売り出す「金星計画室」の室長となったスタークラス広告ディレクター・ミッチェル・コーティネーが突然はまった罠。高等階級であることを示すナンバーは改竄され、薬を使われていたとはいえ、自分自身が自分であることを立証することができないというブラックさが空恐ろしい。「超過密人口」「高度消費社会」「激化する環境保護団体」「企業による国家支配」と、現代でも通じるテーマが盛り込まれているのだが、あまりにも話が古臭いのが残念。2017/07/28

藤月はな(灯れ松明の火)

37
バックマン(=スティーブン・キング)の『バトルランナー』の解説でこの本が下地になっていると記されていたので興味を持ちました。何でもかんでも売って利益を上げればOK、人間関係も契約でしかない世界。一流のバイヤーであるミッチェルは人生の絶頂期に突然、収監され、「死亡」と認定される。ミッチェルが気に喰いません。人の気持ちも知ろうとせずに「裏切りだ」とぎゃあぎゃあ、喚いたり、最後にキャリーに言われてミッチェルがヘスタの気持ちに初めて気づいたり、初めて庶民視点で立てたと思う所は傲慢すぎてドン引くしかありません・・・2014/09/02

マサトク

1
巨大広告エージェント会社により実質的に分割支配された未来の地球を舞台にしたディストピア小説。タイトルで損しているけど、風刺の部分も、ダイナミックな物語部分も読ませる。マーケティング、広告業界よりの人が読むとむしろ面白いのでは。2015/09/23

takeakisky

0
地獄の新地図で言及されていたので読んでみる。明るいディストピア。ミッチのとなりの兄ちゃんぽさ。とてもエリートとはうつらない。その辺りの嘘っぽさが先行するオーウェルや後から来るブラッドベリのつくった世界と違って深刻になることなくストーリーが進んでいくところにつながるのだろう。牧歌的で何となくちゃかちゃかした軽い世界である。広告屋が支配する世界というのは、ありがちではあるが、今の世の中を見回すと笑えない。ポプシィからクランチィ、クランチィからスタール、スタールからポプシィ。お前もそうなっていないか?と。2022/06/01

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