ハヤカワ文庫<br> 捜査

ハヤカワ文庫
捜査

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  • サイズ 文庫判/ページ数 271p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784150103064
  • NDC分類 989.83

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

えか

54
『ゾンビ』という映画がある。あれは開巻早々、世界中に何故か、死者が甦ったところから始まる。もちろん、映画としては、余計なへ理屈をつけることなく、我々を恐怖の世界に落としこむことに成功しており、だから、作品としては、正解なのであろう。が、もし、映画にプロローグを、エピソード0をつけ足すとすれば、おそらく、この作品のようになるのではなかろうか。ある年末のロンドンで、死体が動きだす、という奇怪な事件が続出する。スコットランドヤードのグレゴリー警部補が捜査にあたるが、次第に迷宮入りの様相を呈していく。2024/06/06

月世界旅行したい

12
昔読んだ。「枯草熱」もそうだけどレムはミステリがいちばんゲテモノになると思う。2014/11/30

不見木 叫

7
感想を述べるのが難しい。タイトルとあらすじからSFミステリかと思ってしまうがその実SFなのかミステリなのか判然としない。ただし、否定的な意味ではなく未知の現象について仮説と検証を続けていく過程はどちらの要素をも有していると言える。2022/05/02

unknown

7
死体消失事件の謎を探るミステリ的作品。でも捉え方次第ではSFにもサイコ・ホラーのようにも感じることができてしまうので、一粒で何度もオイシイ(?)かもしれない。捜査員達があれこれと諸説挙げながらも、結局謎が謎のまま終わる。イケそうでイケないどころか、イク見込みがハナからないという手合いなんだけれども、全編に渡ってミステリアスな緊張感があり、最後まで読んじゃう。本作のキモを「何もかも合理的に解決できると思ったら大間違い、わからんもんはわからんのよ」と捉えた場合、ある種のアンチ・ミステリ的作品としても見られる?2012/08/09

Dげん

5
これ程感想を書くのが難しい作品もそうそうないだろうなあと思う。本作はソラリスで有名なスタニスワフ=レムの作品である。連続して起こる死体の移動、消失を刑事たちが追うのだが、まったく手掛かりを掴めず、ひたすら合理的な推理を当て嵌めようとするがそれもうまくいかない。「腑に落ちない」ということがどれだけ人間にストレスを与えるのかがわかる。いわゆるエンタメ的な作品ではなく、哲学的なSF作品である。2020/03/10

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