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COSMOS本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
S.Mori
12
登場人物たちが未来に送り込まれます。地球は荒廃しきっていて、「光をまとうもの」という異星人が支配しています。主人公はその支配に反旗を翻すのですが、異星人の力は強大過ぎて……。もう読まれなくなったSFですが、面白かったです。空を飛ぶ鳥人、荒野に聳え立つ城塞、メーテルのような謎めいた女性などエキゾチックで色彩豊かな描写が非常に好み。共作者の一人ムーアの筆力が生かされています。科学的なディテールは甘いのですが、最後は金星まで話が広がるスケールの大きさも好みでした。2020/06/06
aki
1
ムーアの作品にしては色っぽさが薄いなあ。ノースウエストスミスやジレルのエロさは望まんといて。第二次大戦中に敵同士だった4人の男女が、はるか未来に送り込まれ、地球を蹂躙した異星人の残党と戦う物語。ウエルズの「タイムマシン」の、なんだっけエルフとドワーフのような2つの種族が登場する。主人公を含めて、だれひとり魅力的な登場人物がいないし、ご都合主義のストーリーで、やっつけ仕事感が満載。カットナーがストーリーを考え、ムーアが文章を書くという役割分担だとしたら、このコンビ自体が失敗かも。2019/11/30
荒川水路
0
ムーア&カットナーの夫婦名作品で、ムーアの濃厚・意味不明の文章炸裂!2行3行と飛ばしても、場面進行に害なし!これは褒め言葉です。挿絵のありがたさを楽しめるのもハヤカワSFの醍醐味。これも褒め言葉です。例によって女性の造形が秀逸。色仕掛けの女スパイとガラスの少女は凡庸とも思えるが、第二次世界大戦時(出筆時)に、連合国と枢軸国の戦いの小ささを示した度胸にも拍手。あとデカイ顔は何かの映画を思い出すなあ。まとまりはないし、最終章のスッキリ感も少ない。これも褒め言葉です。 2015/07/25