ハヤカワ文庫<br> 地球最後の砦

ハヤカワ文庫
地球最後の砦

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  • サイズ 文庫判
  • 商品コード 9784150100285

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

鐵太郎

13
二編の中編集。前半は表題と同じ。「気のどくに、何も知らないスーパーマン!」というフレーズに至るあれこれなんですが、主人公だと思っていたノーマ・マシスンでは荷が重いと思われたのか、かつての求婚者だという物理学者がアクションをこなし、またノーマが最後を締めます。その間のぐしゃぐしゃ滅茶苦茶はまさにヴォクト。後半「消されし時を求めて」は、ラルフ・ドレイクという記憶を無くしたサラリーマンがめぐる不思議な世界。うん、これもヴォクトだ。 ──読み直したけど、やっぱりよくわからん。(; ´Д`)2019/02/21

ボーダレス

11
「地球最後の砦」(浅倉久志・訳)と「消されし時を求めて」(伊藤典夫・訳)のカップリング。 前者は時空を飛び交い錯綜した壮大な話で、これぞセンス・オブ・ワンダーと言いたくなるような、ヴォクトの独壇場。あまりに錯綜し過ぎて破綻しているようで、理解しがたい部分もあるが中心にあるのは現代(執筆当時)の地球人の男女のロマンスで幕切れの鮮やかさも文句なし。後者は、牧歌的ファンタジーなのかと思ったら、ミステリーとしての興趣もあり楽しめた。一番、驚いたのが、この作品が第二次世界大戦時中に書かれたということ。2018/08/11

錯乱坊

2
歴史改変ものの中編が2作収録されています。何となく複雑怪奇になりすぎて落ちが付けられなくなった作品を時間を戻して無理やりハッピーエンドにしたような印象が共通の2作です。1作目の落ちである、『気の毒に、何も知らないスーパーマン!』は有名。

ニミッツクラス

2
78年の280円の6刷を読んだ(初版は71年)。アスタウンディング誌に42年、43年に掲載された2編を収録。41年末の真珠湾攻撃を皮切りに日米が戦っている最中の作品だ。国威発揚な三文SFもあるだろうが、それでもアメリカって凄いって思う。表題作はヴォクトそのもので多言なし。後発なのにそれより読み易い“消されし時を求めて”は読んでいる最中から煩悶とした。もうダメだと途中で蔵書を当って「終点!大宇宙」の“捜索”の事かと釈然とした。これは沼沢氏訳で、本書のは伊藤氏訳。カバーは岩淵氏にしてはイマイチ。★★★★☆☆2013/09/24

スターライト

2
久々のヴォクト節を堪能。いきなりわけのわからぬ事態にまきこまれ、それが時空を超えたたたかいとあれば、読者は興奮せずにはいられない。古典的なアイデアだが、ヴォクトのたくみなストーリーテリングは、最後まで読者を圧倒する。浅倉・伊藤の黄金コンビが組んだ翻訳がさえわたる、必読の一冊。2010/06/18

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