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出版社内容情報
善意から骨髄移植のドナーになった女性。路上生活者を狙った殺人鬼──交わるはずのない道がいまひらき、悪夢が始まる。
内容説明
メアリは白血病患者のために骨髄を提供した。だが、それが恋人の男の怒りをかう。彼女の美しい肌に傷がついたと、身勝手な理由で男はメアリを責め―暴力をふるった。家を出た彼女は、過去をふりきるように大胆な行動に出る。素性もよくわからぬ骨髄の提供相手に会うと決めたのだ。そこにいたのはレオという優しく繊細な男性。メアリは次第に彼に惹かれていくのだが、それが悲劇の始まりだった。その頃、街では路上生活者を狙った殺人が起き…不穏さを物語に練りに練り込んだ“サスペンスの女王”による傑作。
著者等紹介
レンデル,ルース[レンデル,ルース] [Rendell,Ruth]
1930年ロンドン生まれ。英国推理作家協会(CWA)賞ゴールド・ダガーを四度受賞。“ウェクスフォード警部”シリーズや多くのサスペンスを発表し、英国ミステリ界を代表する作家として活躍。2015年逝去
山本やよい[ヤマモトヤヨイ]
同志社大学文学部英文科卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
50
昨年から今年にかけて愛読している作家が、かなり亡くなられています。ルース・レンデルもその一人です。学生時代がルース・レンデル全盛時代で良く読みました。今回は懐かしく頁を捲りましたが、全く古さは感じず、流石長きに渡ってイギリスのミステリ女王と言われただけあります。新作がもう読めないのが非常に残念です。心よりご冥福お祈り申し上げます。2015/09/01
Nat
43
図書館本。レンデルの遺作。DV男から逃げ出したメアリー、麻薬中毒のホブ、家族を交通事故で失ってホームレス生活を送るローマン、お金持ちのペットの犬を散歩させて小金を稼いでいるビーンという4人の人物の視点何交錯しながら物語は進んでいく。メアリの危なっかしい行動に冷や冷やしながら読み進めた。イギリスの階級社会が垣間見られ、興味深かった。ローマンが幸せになってくれるといいなと思った。他の方々も書いていられたが、人物紹介があると良かった。そして最後になっても串刺し公の正体がわからなかったことが残念。もう一度読もう!2024/05/11
りつこ
35
久しぶりのレンデル。悪意や暴力が日常をじわじわ蝕んでくるのがなんとも言えず怖い。最後がちょっと唐突な感じがしたのだが(え?誰?と何回か読み直しちゃった)、それぞれの人物が丁寧に描かれているので読み終わった時の満足感が大きい。暗い物語だったけれど少しだけ希望を感じさせるラストが良かった。2015/10/05
星落秋風五丈原
29
物語は公園を行き来する複数の人物―富者と貧者―の視点で同時進行する。 1.何者かから依頼を受けて暴力行為を行う薬物中毒の男性ボブ 2.支配的に振る舞おうとする恋人から逃れて海外旅行中の夫妻の留守番をするメアリ3.交通事故で妻と娘を亡くして出版社勤めからホームレスになったローマン4.特別な趣味を持つ主人に仕えた執事だったが 現在は裕福な家の犬達の散歩係70歳のビーン これらとは独立した形で、公園の柵の上に路上生活者が串刺しにされる殺人事件が起きる。目まぐるしく変わる視点に躱されて、なかなか全容を見通せない。2016/02/19
ひめ
28
いろんな物語がひとつに収束していく・・・・・。途中でななめ読みしてしまったせいか、ホームレス事件の犯人が誰なのかわからなかった・・・・(汗)骨髄移植しても完治するわけではないんだなぁ。2015/09/29
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