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出版社内容情報
ポケミス・リニューアル1周年、ハヤカワ・ミステリ文庫創刊35周年記念作品。ポケミス&文庫同時発売。ドイツ推理作家協会賞受賞作
内容説明
失業したクリスら四人の若い男女は、依頼人に代わって謝罪する仕事を始めた。ある日、彼らの一人が指定の場所に行くと、壁に磔にされた女性の死体が!依頼人は死体に謝罪し、それを録音して送ること、死体を始末することを求めた。家族の身を守るため拒否はできなかった。やがてさらに不可解な事件が起き、彼らを悲劇が襲う!ひたすら車を走らせる「わたし」とは誰か?女性を殺した「おまえ」の正体は?謎めいた行動をする「彼」とは?さまざまな仕掛けを施して描く、驚愕のドイツ推理作家協会賞受賞作。
著者等紹介
ドヴェンカー,ゾラン[ドヴェンカー,ゾラン][Drvenkar,Zoran]
1967年、クロアチア生まれ。13歳から詩を、17歳から短篇小説を書き始め、児童書、脚本、詩集、ミステリと多様な作品を発表している。『謝罪代行社』でドイツ推理作家協会賞受賞
小津薫[オズカオル]
同志社女子大学英米文学科卒、ミュンヘン大学美術史学科中退、英米文学翻訳家、独文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
panam1927
24
★★☆☆☆2017/05/23
神太郎
19
タイトルが印象的だったので読んでみることに。サスペンスよりのミステリー。ハラハラしつつ、途中挿入される「おまえ」とか「現場にいなかった男」という場面でん?と疑問に思いながら読み切る。後半で主人公と犯人の他にもう一人が乱入してくるので「ここでか!?」と面食らいましたが。ビターな終わり方で救いがあるような無いようなこれまたやるせないストーリーでした。2024/03/02
アーチャー
19
ここ数年私が読むミステリー小説は子供に対する虐待(性的なものも含め)が描かれることが多く、心が痛んで読むのは辛いというのが本音だが、本作はそれ以上に物語や人物がうまく描かれていることも事実。なので、どちらにしても問題作であると同時に、読ませる力のあるミステリーだと思う。2012/10/12
うーちゃん
12
"謝罪代行"なる新ビジネスを始めた男女4人組。すぐに軌道に乗り先行きは明るいかに見えたが、ある依頼で訪れた部屋で、磔にされ殺された女の死体を発見してしまう。そこから、彼らの未来は一気に暗転していく・・。レトリカルな文体で初めは読みにくさも感じる。同著者の「沈黙の少女」でも同じように思った記憶。時制と視点が徐々に"いつの、誰のものか"解ってくると、その収束力の高さに驚かされる。でもやっぱりそれまでが小難しいかな。"ブッチとサンダンス"の回想はそれだけでイヤミス成立してるぐらい抉られる。2023/02/13
icchiy
12
依頼人の代わり謝罪する謝罪代行社を興した男女の4人。これが当たって彼らは湖の湖畔に瀟洒なお屋敷を購入できるまでになる。ある時謝罪先を尋ねたアパートに太い釘で磔にされた女性を発見する。殺人事件に巻き込まれる4人。しかし、これは表面的なストーリーでさらに複雑な事件の背景に翻弄される読者。怪奇で複雑なミステリー。ストーリーもさることながら人物描写が素晴らしいので飽きることなく読み進められる。 2022/09/26