- ホーム
- > 和書
- > 新書・選書
- > ノベルス
- > ハヤカワポケットミステリー
内容説明
突然の悲報だった。ネロ・ウルフの親友で、レストランのオーナーであるマルコが、自分の店の前の路上で何者かに射殺されたのだ。動揺するウルフに追い打ちをかけたのは、ウルフの養女となっていたカルラだった。彼女は事件の背後にモンテネグロの民族運動があると示唆し、かつて運動への支援要請を断わったウルフを糾弾したのだ。断固として彼女の言を退けたウルフだったが、数日後に姿を消したカルラが現地で殺害されたと聞くや、重い腰を上げ、自らの故郷でもある、鉄のカーテンの彼方、モンテネグロへと乗り込んだ。異色作、最新訳で登場。
著者等紹介
スタウト,レックス[スタウト,レックス][Stout,Rex]
1886年インディアナ州生まれ。1934年の『毒蛇』に始まり、『料理長が多すぎる』などの美食家探偵ネロ・ウルフのシリーズは、テレビ化もされるなど、今日でもアメリカで国民的人気を誇っている。1975年没
宇野輝雄[ウノテルオ]
明治学院大学英文科卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
紅はこべ
60
ネロ・ウルフは初期作品しか読んでいなかったので、彼がモンテネグロ出身とか、書類上の養女がいることとか全然知らなかった。ウルフが外に、それもアメリカ国外に出るというだけで驚天動地なのに、しかも山岳地帯を歩くとは。殆どアーチーの存在意義がない。ウルフの推理力とアーチーの調査力での事件解決を望む向きには、期待外れ。当時のユーゴスラヴィア情勢に無知な向きにはよくわからない面が。スタウトはチトー政権に批判的だったのか?2016/06/18
星落秋風五丈原
27
それだけ動けるなら安楽椅子探偵返上しろよ!のまさかのネロ・ウルフ海外進出編。といっても故郷に帰るわけですが。足に一番きたようです。冒険譚の要素が強いですね。2018/08/13
ヴィオラ
14
もはや、安楽椅子どころか、探偵小説まで何処へやら。今回はスパイアクション的な内容で、ウルフさんとうとうヨーロッパまでお出かけですw まあ、大事な知り合いを2人亡くすという悲劇の後始末のためなのですが…。 今作に限らず、ネロ・ウルフシリーズは過去作に対する言及が意外にチョコチョコ出てきます。(本筋を追う分には問題ないですが、知らなければ???となりますw)ただ、今作を読む前には、とりあえず「我が屍を乗り越えよ」は読んだいた方が吉、2017/06/06
**くま**
12
いつもは自宅で蘭栽培とグルメ三昧の日々を送っている引きこもり探偵ネロ・ウルフが、数少ない親しい人間のうち二人を殺されて自らの故郷モンテネグロへ事件の解決のため乗り込む異色作。まず出不精のウルフが外出するというだけでもビックリなのに(笑)、さらに飛行機に乗るわサバイバルな冒険に挑むわ大ハリキリ。内容もミステリというよりスパイ小説で、いつもと全然違う。政治とか歴史とかスパイとかもともと私は大の苦手なのでキツイ。外国で言葉が通じないアーチーがいつもより寡黙なのも寂しい・・・たまに痛烈なボケをかませてくれるけど。2014/08/06
熊猫
9
ウルフは安楽椅子探偵っていうより出不精探偵だよな。 あと口先探偵。2016/02/11