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白薔薇と鎖

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  • サイズ B40判/ページ数 275p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784150017859
  • NDC分類 933
  • Cコード C0297

内容説明

わしゃ驚いたね。なにしろ場所はロンドン塔、やたらに人が入り込める場所じゃあない。そのうえ、あの医者めは堅牢なそこの一室に閉じ込められ、見張りの兵隊までついておったんじゃから。ところが、夜が明けてみると、ころりと死んでおる。しかも毒殺ときた。どうやって毒を盛ったか、これがさっぱりわからない。食べ物でも飲み物でもないとなると…一代の風雲児ロジャー・シャロット!齢九十でもあらゆる欲を失わない怪翁が若き日の初めての冒険を語る。スコットランド王室をめぐる密室毒殺事件は、海峡を越えた大事件へと発展したのだ。

著者等紹介

ドハティ,ポール[ドハティ,ポール][Doherty,Paul]
イングランド北東部ミドルズバラ生まれ。リバプールとオックスフォード大学で歴史を学ぶ。歴史教師となり、現在は校長職。1985年にデビュー以来、50冊ちかい長篇ミステリを発表している

和爾桃子[ワニモモコ]
慶應義塾大学文学部中退、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ペグ

69
齢90歳にして豪放磊落、色事は未だ現役(と御本人は申しておりますが〜?) アセルスタンシリーズとは違い、ミステリーというよりは中世が舞台の冒険小説。権謀術数に長けた国王や王妃など登場人物はややこしい。語り手ロジャーの主人(ベンジャミン・ドーンビー〜新たにわたしの贔屓に加わる)に関する思い出話をロジャーがシェークスピア君に話したところ彼は早速デンマークの王子を主人公に作品を書いた。って笑ってしまう本当か嘘か判らないエピソードも。ロンドン、サザク地区も出てきて相変わらず臭いです。2018/03/18

NAO

57
ヘンリー八世の御世。密偵として名を馳せたロジャー・シャロットが若き日の冒険を語る。ロジャーの主人ベンジャミンが叔父の枢機卿からの使命を受けて赴いたロンドン塔で、故スコットランド王ジェームズ四世の元侍医が毒殺された。それは、完全な密室殺人だった。さらに、何人もの犠牲者が。ことの発端はジェームズ王の戦死にあるらしいが、そこに何らかの陰謀があったのか。デュマの『三銃士』の後半の王家に絡んだ権謀術数にまつわる物語のイギリス版といった冒険劇だった。2022/03/07

蜻蛉切

25
以下の感想は、2018年に一度アップしているのだが、どう勘違いしたのか別のタイトル(「教会の悪魔」)としてアップしてしまっていた。 このほど、「教会の悪魔」を読むまで、全く気づかなかったのが、なんともお恥ずかしい限り。 一応記録のため、以下再録させていただくのでご容赦の程を。 ホントにありえない間違いで思わず笑ってしまった。 紛らわしいので、感想の再掲は、コメントとしてあげておく。 一度「ナイス」してもらっている方は、無視してください。 2018/03/08

鐵太郎

16
90歳という高齢の主人公が、自分語りで若き日の冒険を語る筋立て。舞台は16世紀、欧州各地で強大な為政者が台頭しつつあったにもかかわらず、薔薇戦争が終結したばかりで混迷の時代だったイングランド。主人公は1502年生まれの無頼漢ロジャー・シャロット。当時の政界を支配するトマス・ウルジー枢機卿の甥であるベンジャミン・ドーンビーに縛り首の直前に救い出され、その従者兼相棒になります。この二人が、イングランドとスコットランド王家に関わる陰謀をどのように解決したかという物語なのですが、なんともはや猥雑で汚くて面白い。2023/03/19

6
ヘンリー八世即位直後の英国という舞台を闊歩する、癖のある従者と主人。血みどろのロンドン塔で、二人が暴く王家の秘密。最後まではったりが存分に効いてて楽しかったー。エリザベスとは懇ろで、シェイクスピアにはネタをたっぷり提供してやったと言ってはばからない、ふてぶてしい爺ちゃんの語りがたまんないです。シリーズもの第一作という事ですが、願わくば次作も読みたい。2012/06/22

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