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内容説明
殺人は、それが起きた時代を象徴する―風光明媚なハムステッド・ヒースに建つ私設のデュペイン博物館は、有名な殺人事件の数々をあつかうユニークな展示で知られていた。その博物館で、実際に事件が起きた。運営理事で創立者の息子であるネヴィルが車ごと焼き殺されたのだ。その状況は1930年に起きた自動車炎上殺人事件に奇妙なくらい酷似していた。おりしも、博物館は創立者の遺言条項により、存続の危機を迎えている。有名事件の模倣犯罪か、それとも館の相続にかかわる事件なのか?ダルグリッシュが捜査を進めるさなか、第二の殺人が。
著者等紹介
ジェイムズ,P.D.[ジェイムズ,P.D.][James,P.D.]
1920年オクスフォード生まれ。1962年に作家デビュー。CWAのシルヴァー・ダガー賞を1971年、75年、86年に、87年にはダイヤモンド・ダガー賞も受賞した。現代英国ミステリの第一人者
青木久恵[アオキヒサエ]
1966年早稲田大学文学部英文科卒。英米文学翻訳家
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
星落秋風五丈原
35
アダムは友人と出会いデュペイン博物館に誘われる。その博物館は有名な殺人事件の数々を扱うユニークな展示で知られていた。博物館で運営理事で創立者の息子ネヴィルが車ごと焼き殺される。その状況は1930年に起きた自動車炎上札事件に酷似していた。博物館は創設者の遺言条項により、存続の危機を迎えていた。模倣犯罪なのか、それとも館の存続を巡る事件か。ライベートでは前作『神学校の死』で出会ったエマとの恋愛が進行中。甘酸っぱい。ちなみにダルグリッシュの年齢設定は40歳前後。ダルグリッシュはある言葉を彼女に言うつもりだった。2021/11/20
kyoko
14
長い。しかも100ページを優に超えても事件は始まらない。もう慣れたから状況を楽しむしかないんだけど。これもイギリス女性作家の伝統をしっかり継承している作品。登場人物の状況と心理が鮮やかに描かれていて、読み応えあり。動機を持った怪しい人がわんさか出てきたけど、逆に怪しい人は犯人じゃないだろうなあと思いつつ、最後までわからなかった。そしてダルグリッシュは魅力的だ、やっぱりね。2022/05/15
Ribes triste
12
再読。毎度かなりの分量ながら、PDジェイムズが緻密に描く物語は、読んでいて面白く、ミステリーだけれども小説を読む気分にさせてくれる。初読の時は最後の章の破壊力にぶっ飛んでしまい、翌日全く勤労意欲が湧かなかったことを思い出す。2016/01/28
chobi
2
読み始めて古い話と思ってたら携帯電話出てきて「あ。現代だ」と。首都警察とか魚のフライとフライドポテトという表現になんとなく時代を感じてたらしい。この1919-1938に展示の時代を絞った博物館行ってみたい(フィクションです。)それにしてもオックスフォード出で、詩人の警視長。なるほど。2022/09/24
ゆみりん
2
淡々と読み進められる作品。犯人は早くから予想がついて、かつ的中してしまったけど。2019/03/07
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