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内容説明
パスコーは、疑念を拭い切れないでいた。前科者から学生、研究者へと更正の道を歩んでいる青年フラニー。だが、頻繁に舞い込む近況報告の手紙の裏に邪悪な意思が潜んでいるのでは?ウィールドは、幼さの残る少年男娼から断片的な情報をもたらされていた。顧客のギャングが洩らす言葉から察するに、大きな犯罪計画が進行中なのでは?ダルジールは、ワードマン事件の影に悩まされていた。記録上はとっくの昔に解決した事件だが、真犯人は別にいるのでは?それぞれの事件が壮大なクライマックスへと雪崩落ちてゆく!圧倒的な筆力で描き切る超大作。
著者等紹介
ヒル,レジナルド[ヒル,レジナルド][Hill,Reginald]
1936年英国生まれ。70年に作家デビュー。90年には『骨と沈黙』でCWA賞ゴールド・ダガー賞を受賞した。毎年精力的に超大作を発表し続け、英米でも読者から圧倒的な支持を受けている
松下祥子[マツシタサチコ]
上智大学外国語学部英語学科卒。英米文学翻訳家
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Ribes triste
17
ダルジール班の面々はそれぞれに問題を抱える。パスコーはかつて逮捕したルートから届く手紙に翻弄され、ウィールドは犯罪情報をくれた青年の身の上を案じ、ボウラーは恋人ライが見せる拒絶に悩む。ダルジールは通常営業ですが、しっかりと部下達の状況を把握している。警察小説の括りになるのでしょうが、そういう枠に収まらないシリーズだと思います。最後にはじんわりと感動してしまいました。2019/10/04
himehikage
1
人を食ったような、でも、気持ち弱ってたらボロ泣きしそうな絶妙なラスト。悪の捉え方が、老齢の域に入った作家らしいとも? ダルジール警視が、包容力のあるやさしい祖父のようだった。そろそろ誰もが恐れる警官の役割チェンジか?2004/12/24
あまなっとう
1
ページ数の多さに見合うだけの読み応えがある。「なんだって、びっくりして彫像になっちまった、テート美術館に売ってくれ!」日本のオヤジもこれくらいのジョークが言えればいいのにと思った。ダルジールが好きになったかもしれない。2009/11/14
kanamori
0
☆☆★2014/09/25
司
0
前作の続き。パスコー一家は災難に見舞われすぎる。そしてフラニーの真実はどこにあったんだろう?2014/10/31