- ホーム
- > 和書
- > 新書・選書
- > ノベルス
- > ハヤカワポケットミステリー
内容説明
中部ヨークシャーの人里離れた谷間の小村エンスクーム。まるで時間の流れが止まったかのようなこの村へダルジール警視以下、部下のパスコーとウィールドがやってきたのは、若い駐在巡査の失踪事件を調べるためだった。しかし、この理想郷も俗世間とまったく無縁ではなかった。調べを進めるにつれて、大地主一家の家督相続問題、若い牧師をめぐる三角関係、小学校の存廃問題など、さまざまな問題が浮上。やがて、年に一度の村の祝宴の日、事件は流血の大惨事へと発展する。古き良き英国小説の伝統を今に受け継ぐ、ダルジール警視シリーズ第13作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
NAO
49
いきなり怪しげな人物が村の中を走り回って出会った村人たちを襲いついには大地主の屋敷に駆け込んでさらなり犯行に及ぶというシーンが描かれて始まるが、そのあとはかなり冗長。登場人物が多いうえに誰もが超個性的で、時が止まっているかのような村なのに、村のあちこちで問題が起こっているらしく、どこかタガが外れているみたいで、何だかちょっと不穏。ついにはダルジール警視までやって来るはめになるのだが、これはミステリではなくコメディだ。2024/06/06
Ribes triste
15
ダルジール警視シリーズ。のどかなエンスクーム村で起きた巡査失踪事件。解決の為に、乗り込んできたダルジールとパスコーとウィールド。事件は思わぬ方向に転がりだす。いつも不憫に思っていたウィールドにスポットライトが当たる展開にドキドキしました。そしてめでたしめでたしの大団円。最高に楽しかったです。2019/09/13
to_chan
5
再読とは思えないほど夢中に読んでしまった。異色作が多いシリーズだけどこれも思いっきり異色作だった。幻想的な田舎で起きる事件がまさにタイトルどおりで凝った展開も文章もユーモアたっぷり。ウィールドとディッグウィードのその後を知ってるだけに二人の会話にハラハラする。2019/03/09
まことさん
4
ダルジール警視シリーズの中で一番大好きな作品。何度読み返しても気持ちがホンワカになる。。 ダルジール警視。。本当に好きだなぁ。
ハルト
4
再読。この大団円ぶりは、見事のひと言。まさに「めでたし、めでたし」の終わり方だった。いちばん好きなウィールドが、生涯のよきパートナーを見つけられたことも喜ばしい。それにしても、彼の顔についての描写には、いつも笑いを誘われてしまう。どれだけすごいんだろう。ダルジールの毒舌と食欲、パスコーのだんだんと上司に似ていっている姿も楽しかった。2008/11/02