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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
セウテス
58
クリッブ巡査部長シリーズ第1弾、ラヴゼイ氏デビュー作品です。19世紀ヴィクトリア朝ロンドンで「六日間競歩」の大会が行われる。六日間ぶっ続けで歩き続ける競技が在った事にも驚かされたが、その最中に選手が殺害されてしまう。実は本作、犯人捜しよりも競技のゆくえが気になって仕方がなく、思わず一気読みとなってしまった。ラヴゼイ氏といえば「偽のデュー警部」が名作過ぎて、期待値がかなり高かくなって仕舞う。本作もデビュー作品とすれば、充分楽しめた作品と言える。此処から作品毎に、力を増していく流れを追い掛けるのも良いだろう。2016/08/27
himehikage
20
読み残していたピーター・ラヴゼイ作品。作家デビュー間もない頃の作品。19世紀に流行ったらしい、いつ眠ろうが休憩をとろうが歩こうが自由、6日間でどれだけの距離を走れるかを競う競技が題材で、人体の限界に挑むその過酷な競技中に殺人が起きるという設定がとにかく面白く、謎解きは大したことなかったかもしれないが、記憶には間違いなく残る2021/04/04
bapaksejahtera
9
ビクトリア朝盛時を舞台としたクリップ刑事シリーズの処女作。第二作の野蛮な素手の拳闘を採上げた作品の読後で、次第にこの時代に馴染んできた。19世紀後半に実際行われた6日間に歩いた距離を争う競技をテーマとしている。階級が明瞭でタクシーは馬車である時代。下層階級のならず者参加者と貴族はコースを分かちスタートするうち参加者を含む被害者が出る。犯人は意外な人物だが、その意外さは土壇場迄犯人がその様には描かれていない為であり、余り良いとは言えないが、レース結果への関心と共に最後まで楽しめる娯楽作品であることは違いない2021/02/01
シガー&シュガー
7
翻訳が古いのとビクトリア朝が舞台であるというのとで、謎解きや競歩という競技にも、どうにも入り込めなかった。でもこの「一週間ぶっつづけ競歩」という大会設定は、不潔な会場、トラックをぐるぐる回るだけのコース、当時の装備のお粗末さ(ブーツで走る!)、賭け競歩などなど面白い設定がされていた。もっと競歩における鍔迫り合いを描いてもらえれば選手がもっと生き生きとして緊迫感もあったかもしれない。ちょっとしんどい読書だった。2015/09/30
nac
2
★★★⭐︎2024/10/26