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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
sin
57
再読:)昔読んだ印象は何か汚らわしい行為のほのめかし…というものであって、作品として良いとか悪いとかを超えた感じだった。今改めて読み返してみたときに、ここには吸血という行為から連想するありふれた“吸血鬼”といったおとぎ話ではなく本物の人間の精神の暗闇が語られている故にそのおぞましさを感じ取ったのだということに気づかされた。書簡による遣り取りは吸血鬼の実存の証明ではなく、吸血という行為に裏付けされた対象者の心の内を探り出す過程であり、正統な謎解きミステリーと捉えうる作品なのではないだろうか?2016/08/19
アーチャー
7
文庫版も発売されていますが、私が読んだのはポケミス版。なので一応ミステリー登録をしましたが、SFでもあるし・・・と、ジャンル分けが難しい作品です。でも、この面白さと不気味さは、初めて読んでからずっと今も心に鮮烈に残っています。私は〝何か面白い本ない?〟と人に尋ねられると、しばしばこの本を推薦することがあります。あの結末を読んで面白がってくれるかどうかはある種の賭けなんですがね・・・。
錯乱坊
2
『奇妙な味』と言うジャンルが流行ったことがある。いわゆる酩酊感を感じさせる作品を総称してそのように言っていたように思う。今ではサイコスリラーなんかに分類されるんだろうけど、この作品と同じ作者の『ビアンカの手』は私にとって『奇妙な味』以外の何物でもない。
aki
2
ハヤカワSFシリーズではなく、ハヤカワミステリで刊行されたスタージョンの傑作小品。独特のめまいのするような文体は健在で、大好きな作品だ。普通小説とファンタジーとの「あいのこ」のような小説で、ファンタジー臭みもほとんどなく、ひょっとしたら完全な普通小説かもしれない。最後の一節が鮮烈。「君の…すこしでも飲めれば…けど」。いいわあ。そういう趣味は、まったくないが、ちょっと、その気にならないでもない蠱惑に満ちている。どうやって飲んでいたのかね。やっぱり口をつけてかしら。2018/01/16
abk1
2
吸血鬼モノかと思っていたが、、、恐怖小説と紹介されているがどうも不思議な小説。いつか再読せねば。2016/03/14
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