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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
absinthe
185
冷戦下のベルリン。私立探偵ものの体裁のようなスパイ小説。バーを共同経営する相棒がスパイ戦で連れ去られ?取り戻そうと奮闘する。主人公自身はスパイでは無いのに、殺すという事や死体に驚かない肝っ玉男。戦争経験者というのはどこか違うのか。それにしても友情ってよいなぁと感動する。スパイの非情さを表わそうと、結末の意外さだけで勝負する作品が多い中、本作は素直だ。結末に意外性は無いが、それは本作の美点となっている。2021/09/27
maja
22
冷戦下のドイツ。ボン郊外でバーを経営する米退役軍人のマックは飛行機でマースと名乗る男と乗り合わせた。マースの行き先は何故か彼のバーだと言う。しかし待ち合わせ客とともに銃撃される。マックの共同経営者パディロはプロの仕業だと言い残して行方をくらました・・。諜報員のパディロが関わる人質交換、捨て駒となった彼に絶対の信頼を寄せるマックは・・。くっきりと人物の特徴を捉えて映し込む、思惑絡むスパイもので面白かった。最近の「狂った宴」刊行で気になっているロス・トーマスのデビュー作を読む。2024/12/30
harass
18
ロストーマスのデビュー作。ベルリンの壁が作られてすぐの時代で、バーの店主と共同経営者である腕利きのスパイの二人が巻き込まれる亡命騒ぎを描く。彼ら二人は後の作品で登場するが、若き時代の彼らは相変わらずでニンマリしてしまった。ほかに予想外の若き登場人物がすでにでているのに驚いた。やたらに酒と煙草を飲みまくるのは時代か。国際謀略ものだが何か違和感がある。そこまでスパイものを読んだことはないがなにか違う感触。調子が狂うというかひょうひょうとした部分はこの作家の味だがすでに第一作で発揮されているのだなと思い知る。2013/09/06
duzzmundo
12
再読。パディロとマッコークルのコンビの一作目。マックの店のオーナーであるマックと、諜報部員で隠れ蓑として共同オーナーをしているパディロ。マックはパディロが危機的状況に陥ったことを知り、合流したふたりはベルリンの壁からの脱出を図るーー。という感じの話です。古さはありますが面白いです。ロストーといえば、このシリーズかアーティとデュラントもののどちらかですね。引き続き次作へ。2023/10/17
魔魔男爵
10
無駄な心理描写がほとんど無い会話とアクション主体のスパイ戦。主人公側が祖国アメリカに見捨てられ、西とも東とも戦うのが、21世紀でも通用する傑作。ホモの数学者が出てくるのが40年前の作品とは思えない新しさ!2009/09/02
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