- ホーム
- > 和書
- > 新書・選書
- > ノベルス
- > ハヤカワポケットミステリー
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
shibatay
1
ロイ・ヴィカーズの面白さは、プロットというかオチの面白さもさることながら、真骨頂は人間観察にある。淡々と展開してしまうので読み飛ばせば気づかないかもしれないが、実に繊細で深い人間心理の不可思議が見事に描かれている。2010/12/18
fumi
0
ヴィカーズの作品集2冊目にしてやっと少し、話の展開に慣れてきたような気がする。ヴィカーズは時々あまり女性のことが好きではないのではないだろうか、と思うことがある。2013/06/19
madhatter
0
再読。総じて倒叙ものでまとめた作品集。ただ、迷宮課ものよりも、収録作品の当たり外れの差が大きい気がする。ただ、それ故に、倒叙以外のヴィカーズの魅力を垣間見ることができるとも言えるだろう。表題作の趣向は、倒叙という枠の中でフーダニットを行うという、かなり実験的な試みである。また、倒叙ものは、例えばクロフツの『クロイドン』のように心理小説要素を持つことがあるが、本書もその傾向がある。「女神の台座」など、ライルの心の動きを追うだけでも興味深い。2011/05/22