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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
madhatter
1
再読。殺人を契機に被害者の正体が暴かれていくという、100%濃縮還元P・クェンティンな作品。サスペンスあり、推理ありと、やはりこの辺も著者らしく盛り沢山なので、同工異曲の物語でも退屈はしない。一方、クェンティン作品は、ある種の怪物にも似た印象を受けると思った。とにかく誰もが逃げられない、無関係ではいられないのだ。登場人物は全て、容赦なくドラマに呑み込まれてしまう。本作も例外ではない上、救いすらない。しかし、語り手が犯人に最後に示す態度は、原題の意味を明らかにした上で、妙な清涼感すら漂わせている。2012/05/08
kanamori
0
☆☆☆★2013/07/18