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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Δ
2
肝心の“悪女”は開幕部分しか出てこない。だが、その後の愛していた妻の悪評を散々掘り出され主人公の胃がキリキリする展開が読んでいて気持ち良かった。主人公とともに自分だけ置いてけぼり感を味わって劣等感にさいなまされる感覚を共有させる筆力、設定はさすがですね。このような作品に出会うと読書してて良かった思う。2013/06/13
madhatter
1
再読。殺人を契機に被害者の正体が暴かれていくという、100%濃縮還元P・クェンティンな作品。サスペンスあり、推理ありと、やはりこの辺も著者らしく盛り沢山なので、同工異曲の物語でも退屈はしない。一方、クェンティン作品は、ある種の怪物にも似た印象を受けると思った。とにかく誰もが逃げられない、無関係ではいられないのだ。登場人物は全て、容赦なくドラマに呑み込まれてしまう。本作も例外ではない上、救いすらない。しかし、語り手が犯人に最後に示す態度は、原題の意味を明らかにした上で、妙な清涼感すら漂わせている。2012/05/08
kanamori
0
☆☆☆★2013/07/18